レイズ筒香“新相棒”でV 苦境も目背けずまい進(日刊スポーツ)

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<メッツ5-8レイズ>◇23日(日本時間24日)◇シティーフィールド 海の向こうでYOSHIが最初のゴールテープを切った。レイズ筒香嘉智外野手(28)がア・リーグ東地区の優勝を決めた。メジャー挑戦1年目の今季は、コロナ禍で異例のシーズンを強いられ困難を極めた。3月にキャンプが打ち切られ、開幕が大幅に遅れた。開幕後もダブルヘッダーを含む超過密日程の大型連戦が当たり前のように続いた。「侍が日本刀を扱うように。バット1本で勝負する」と挑んだメジャー舞台。現実から目を背けることなく、まい進した。 【写真】メッツに勝ち、ア・リーグ東地区優勝を決めて喜ぶレイズの筒香ら    ◇   ◇   ◇ 乾いた打球音は響かない。相棒は白木のバット。グリップにテープを巻き、松ヤニを染みこませた。ゾーン勝負のバッテリー戦略は一昔前の事象。海を渡った筒香は、ホームベースのコーナーを鋭利な刃物で切り裂くような勝負を繰り返してきた。優勝マジック1で足踏みした前夜、「1番DH。1番センターとかだったら格好いいんですけどね。ただ不思議だとは思わない。これもメジャー。チームとして勝つための方法」と自虐的ではなく、メジャーリーガーとして誇りをにじませた。 7月24日(日本時間25日)の開幕ブルージェイズ戦。開幕弾で鮮烈なデビューを飾った。スラッガーとして強烈なインパクトを残した。ただ、世界中の猛者が集うメジャー舞台。そう甘くはない。打率は下降線をたどった。ほおはげっそりやせこけた。開幕から2週間で体重は6キロ減。コロナ感染予防で遠征地では外出禁止。本拠地でも必要最低限の外出で過ごした。「日本だったら腹がすけば、すぐに何か食べられる。こっちではそうはいかないですから」。不慣れな環境にコロナ禍が拍車をかけた。 バット1本で-。その相棒との出会いにも苦戦した。グリップが細く、ポイントは先端方向に置く。そんな日本で愛用してきた840グラム前後の“軽量バット”はメジャーリーグの規定では使用できない。太くするか、重くするか、いずれかの選択を迫られた。毎試合、毎打席、別のバットを手にした。言い訳は嫌う。全ての現実は自分の中にある。あくまでも独り言として「なんか、しっくりきていない。スイングしている感じがしない」と1度だけ愚痴った。 吐息が白く曇るキャンプ前の2月6日。古巣・横浜スタジアムで決意の“サヨナラ

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(2020/09/24)