親イラン政党の抵抗で組閣が難航 大規模爆発のレバノン このままでは「地獄に向かう」(産経新聞)

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 【カイロ=佐藤貴生】8月に大規模爆発が起きたレバノンで、イランに近いイスラム教シーア派政党が組閣に異議を唱えて新政権が発足しない状態となっている。爆発は政府が長期にわたり放置した大量の発火物が原因とみられ、政治の機能不全を露呈。旧宗主国フランスのマクロン大統領が政治改革の第一段階として、15日までの新政権の成立を求めていた。  ロイター通信によると、ヒズボラなどシーア派の2政党が新政権での財務相ポストを要求し、組閣が難航している。ヒズボラと併存する同名の民兵組織はイランから資金や武器などの支援を受けているとされる。一方、トランプ米政権は今月、ヒズボラと関係があるとして財務相経験者ら2人を独自の制裁対象に指定、ヒズボラ排除の圧力を強めている。  レバノンのアウン大統領は8月31日、爆発を受けて退陣を表明したディアブ首相の後任に駐独大使だったアディブ氏を指名した。同氏は財務相など閣僚ポストを宗派別に割り当てるのではなく交代制にするよう提案、シーア派政党が反発した。  財務相はここ数年、シーア派が占めている。在レバノンの記者(29)によると、公共事業の発注額の水増しなどで裏金が作りやすいポストだと指摘されている。  ヒズボラはレバノン国会で大きな勢力を持っており、閣外に出たら法案が全く通過しない事態になる可能性もあるとされる。レバノンはすでに財政破綻の状態だが、国際社会は政治改革を断行しなければ資金支援は行わない姿勢を崩していない。アウン氏は新政権が発足しなければ、レバノンは「地獄に向かう」と危機感を示している。

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(2020/09/24)