官僚だから知っている菅総理の「サイン、顔色、理屈」(Forbes JAPAN)

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菅義偉氏が16日、首相に就任した。菅氏は7年8カ月に及んだ第2次安倍政権で「名官房長官」の名声を確固たるものにした。その要諦は、霞が関官僚を縦横無尽に使いこなしたという点にある。 菅官房長官に対するブリーフィングは、霞が関官僚の間では、極度の緊張を強いられる時間だったと語り継がれている。官僚はブリーフィングの際、ほぼ例外なく説明資料を持参する。その資料に沿って、官僚が新しい政策や政府の対処方針などについて説明する。 菅氏はどんな対応をしたのか。一言でいうと、官僚ペースになることを極度に嫌っていた。「菅さんは地頭が良い方だと思った」。官房長官時代の菅氏にブリーフィングした経験のある官僚はこう語る。菅氏は官僚が持参した説明資料を自分の頭で判断しようとした。このため、説明資料に沿ってブリーフィングする官僚としばしば、呼吸が乱れる事態が起きた。 この官僚によれば、菅氏は資料を一瞥して納得すると、ものすごい勢いで資料を読み進めた。官僚が1枚目を説明しているのに、もう3枚目に目を通していた。逆に、納得しないと非常にゆっくりペーパーを読んだ。ブリーファー役の官僚はいつも、説明のペースやどこに力点を置くのかなど、極めて緊張した状況に置かれていたという。 菅氏に説明した経験のある官僚の一人は「ペーパーを読んだ後、菅さんが『はい、わかりました』と言えば問題なかった。何も言わないときは不承知という意味だった。でも、何も言わないことを黙認したと早合点した官僚が後で叱責されたことがある」と語る。 菅氏は、霞が関でよくある文化のひとつである「言い訳」や「ごまかし」の文化を非常に嫌った。ある日、複数の官庁による官房長官ブリーフィングがあった。すでに一度ブリーフしていたが、事務方のミスで説明に問題があり、改めて釈明も兼ねたブリーフィングだった。ここで、ある官僚がミスの原因が他官庁にあるという説明をしてしまった。1週間後、この官僚は担当ポストを外された。 菅首相は自民党総裁選の際、「私ども(政治家)は選挙で選ばれている。何をやるという方向を決定したのに、反対するのであれば異動してもらう」と述べた。 霞が関のキャリア官僚の一人は「官僚は政治家の指示に従って仕事をする。政治家の指示に反対することはありえない」と語る一方、菅氏の発言はそれだけ、「官僚支配の打破」を強く意識した発言なのだろうと

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(2020/09/24)