生命の痕跡、金星の大気から発見! …とは残念ながらまだ言えなさそう(ギズモード・ジャパン)

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金星でホスフィンを作り出しているのは一体? 研究論文ではいくつものシナリオが検討されており、地表での火山活動、微小隕石や雷の落下、または金星を常に覆っている厚い雲のなかで起きているであろう化学反応の可能性などが挙げられています。 ホスフィンは、生化学的な生成以外にも、リン酸を加熱して人工的に作り出せることが知られています。興味深いことに、木星と土星の大気中にはホスフィンが大量に観測されているんですね。ただし、これらのガス惑星の場合は大気中の温度と大気圧が非常に高いからこそホスフィンが生成可能になるのだとか。 一方金星では、「ほぼ水素のみで構成された大気が必要となるなど、極めて非現実的な温度と気圧の状態が必要とされる」ため、おそらく木星や土星のようにはいかないだろうとのこと。また、雷や微小隕石によって生成されるホスフィンの量は実際観測されている量と比べると微々たるものだったそうで、それだけでは金星の大気中に検出されたホスフィンの量を説明できないそうです。 ありきたりな地質学的化学反応、または大気圏内で起こる化学反応によってホスフィンを生み出している惑星があるのは事実です。しかし金星にはホスフィンを作り出す諸条件が揃っていない。ですから、私たちがまだ知らないプロセスがほかになにかあるはずなんです。 そう説明してくれたのはカリフォルニア大学サンタクルーズ校のAndy Skemer准教授。今回の研究には直接関わっていません。 「研究に使われているデータは信頼できるものだと思います」とSkemer氏は続けています。 このデータを踏まえて、今後何年もかけてじっくりとホスフィンの発生源を探っていくことになるでしょう。ホスフィンが生命体の痕跡である可能性を検討するのは妥当ですが、もっとほかの原因も見つかるはずです。

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(2020/09/22)