集まる価値が問われるいま、「蓮沼執太フルフィル」の合奏の豊かさを味わう。(Pen Online)

【リンク先抜粋】
本人に聞けば、フルフィルはフィルを前進させるためのプロジェクトで、「異物を加えることで状態が変わるんじゃないか?」という着想に基づきスタートさせたそう。アルバムの録音は19年の春には終わり、その後、ミックスダウンに時間をかけていたという。しかしそんな中で、世界はパンデミックに巻き込まれていく。リミックスの作業はコロナ禍に行われたとのことで、蓮沼は「多くの人が集まって演奏するってどういうことなんだろう」と自問しながら作業していたそうだ。 つまりこの作品は、蓮沼がフィルを進化させるために収録した演奏と、“集まって奏でること”にこれまでとは違った価値が生じることになったいまの蓮沼の合奏感が、図らずも一枚に集約されたものだといえる。音楽的な聴きどころを挙げれば枚挙にいとまがないが故に、“コロナ前後の偶然のドキュメント”的な側面がこの作品の本質とは決して思わない。しかし背景を知ると、また聴き方の幅も広がっていくだろう。

続きはこちら

(2020/09/21)