インフル患者、今季は異例の低水準 コロナ対策影響か(産経新聞)

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 本格シーズンを前にインフルエンザの患者が異例の少なさで推移している。今月13日までの2週間の報告はわずか7人。昨年の同時期に比べると大幅に少ない状況だ。新型コロナウイルス対策で国民の衛生管理が強化されたことなどが影響しているとの指摘もある。ただ今後は新型コロナとの同時流行も懸念され、感染動向の注視が必要だ。  厚生労働省によると、今月7~13日に全国約5千カ所の医療機関から報告のあった患者数は千葉県2人、京都府・兵庫県各1人の計4人。沖縄を中心に夏から患者数の急増がみられた前年同時期の5738人より大幅に減少。前週の8月31日~今月6日も3人(前年同時期は3813人)にとどまる。例年9月中旬は数百人規模の患者が報告されているが、この数字と比べても、異例の低水準を維持している。  国内発生が抑制的な背景について、東京医科大の濱田篤郎教授(渡航医学)は「新型コロナ対策で、手洗いなどを積極的に行うようになったことが結果的にインフルの予防につながっている」と分析。同じ呼吸器に侵入する新型コロナの世界的流行で、インフルエンザウイルスが駆逐される「ウイルスの干渉」が起きているとも考えられるという。  異変は海外でも起きており、南半球では今年6~8月の冬場に、インフルの流行が見られなかった。新型コロナの感染拡大で、国境を越えた人の往来が制限されたことが影響を及ぼしたとの見方が出ている。  濱田氏によれば、今季は北半球でもこのままインフルが流行しない可能性がある。ただ、インフルの流行入りは例年12月上旬ごろで、1月下旬から2月上旬ごろにピークを迎える。  濱田氏は「新型コロナとの同時流行が起きれば初期症状では見分けが難しく、医療現場の混乱も予想される。検査態勢の強化、着実なワクチン接種に向けた態勢を早急に整備する必要がある」と警戒を促す。  今季のワクチン供給量は約6300万人分の見込み。10月1日から65歳以上の高齢者や60~64歳で心臓や呼吸器の機能に障害がある人への優先接種が始まり、それ以外の人は同26日から接種を受けられる。

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(2020/09/21)