カッシーニが赤外線で観測した土星の衛星エンケラドゥス。北半球にも地質活動の痕跡?(sorae 宇宙へのポータルサイト)

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こちらは土星探査機「カッシーニ」による赤外線の波長を使った観測データをもとに作成された、土星の衛星エンケラドゥスの全球画像です。まるでキャンディーやアイスクリームのような色合いですが、画像の色は波長に応じて擬似的に着色されたものとなります(青色:1.8μm、緑色:2.0μm、赤色:3.1μmと1.65μmの比)。 画像は上段左がエンケラドゥスの進行方向の半球、上段中央が土星に面している半球、上段右が進行方向とは反対側の半球を示しています。地球の月と同じように、エンケラドゥスは常に同じ面を土星に向けながら公転しているため、進行方向やその反対側にもいつも同じ面が向いています。下段は左が北半球、右が南半球です。 エンケラドゥスの南極周辺には「タイガーストライプ」と呼ばれる氷の地殻に平行に生じた亀裂が存在しており、地下の海からの水蒸気や氷の粒が噴出しているとみられています。下段右(南半球)の画像を見ると、タイガーストライプ周辺の表面が新しい氷に覆われていることを意味する赤色で示されていることがわかります。 いっぽう、上段左(進行方向の半球)の画像に示されているように、北半球にもやや赤い領域が広がっていることが判明しました。これは北半球の一部も表面の氷が比較的新しいことを意味します。画像を作成した研究グループの一員であるナント大学のGabriel Tobie氏は「おそらく地質学的な意味でそう遠くない時代に活動していたのでしょう」とコメントしています。

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(2020/09/20)