敬老の日 重症化恐れ「孫にも会えない」 籠もる高齢者(産経新聞)

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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、今年の敬老の日(21日)は、静かに過ごす高齢者が多くなりそうだ。重症化リスクが高いとされる高齢者の中には数カ月の間、外出自粛を続けている人も少なくない。認知症が悪化したとの調査結果も出ており、医療関係者は「高齢者の健康状態の悪化が顕在化する恐れがある」と警戒する。  「死んだら孫の成長を見守ることもできない。姿の見えないウイルスは、経験したことのない恐怖だ」。東京都西東京市の黒田十九雄(とくお)さん(74)は打ち明ける。  政治家の秘書などを長年務め、感染拡大前までは毎日のように電車に乗り、友人や孫に会いに行く活動的な日々を送っていた。  だが、今や外出は日用品の買い物ぐらい。週に何回も預かってきた5歳と1歳の孫娘と会うのも8月まで5カ月近く自粛した。電車に乗って孫へのおもちゃを買いに行くという、ささやかな望みもかなわない。「周りの同年代も同じだ」とため息をつく。  厚生労働省によると、新型コロナによる国内の死者の9割以上を60歳以上が占める。感染者全体では2%程度にとどまっている死亡率も、80歳以上に限れば十数%に跳ね上がる。  スマートフォンなどから得た位置情報を分析する「クロスロケーションズ」(東京)によると、8月の土日における全国の主要繁華街の人出は、30~40代が前年比60%に回復したのに対し、70代では55%にとどまった。  心身への悪影響も出始めている。日本老年医学会などが介護従事者に行った調査では、医療・介護施設、在宅介護のいずれも約4割で、新型コロナによる生活の変化で認知症の人の症状が悪化したという。  都内の総合病院に務める医療関係者によると、健康診断に訪れる高齢者も例年より少ないといい、「がんや生活習慣病の悪化の発見が遅れ、治療が間に合わなくなる可能性もある」としている。

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(2020/09/20)