東京旅行の割引販売開始 Go To トラベル 消えないコロナの影(産経新聞)
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政府の観光支援事業「Go To トラベル」による、東京都民の旅行や東京を目的地とする旅行に関する商品の割引販売が18日正午、始まった。東京は他の道府県に遅れて10月1日から事業対象となる見通しで、販売を始めた旅行代理店からは歓迎の声が上がった。ただ、9月末の新型コロナウイルスの感染状況によっては東京追加が見送られる可能性もある。東京観光の需要の大きさは間違いないが、消えないコロナの影の中、観光業界は不安を拭えないままだ。
「東京除外は平等な対応ではなかった。追加されることになってよかった」
10月中旬に旅行の計画を立てている東京都葛飾区の会社社長、段上(だんじょう)義明さん(73)は、日本旅行子会社の日本旅行リテイリング(東京)の東京・上野の支店を訪れ、こう語った。
同社担当者は「東京の観光地は最大の旅行の市場規模だ。東京追加でお客さまが戻ってくることを期待している」と話す。18日に記者会見した観光庁の蒲生(がもう)篤実長官も東京追加で「本事業の利用者が増加することが見込まれる」と述べた。
ただし旅行業界は手放しで喜べるわけではない。政府は今後感染が急増した都道府県についてはトラベル事業の対象から除外する方針を示しているほか、10月1日からの東京関連旅行の追加もいまだ確定ではない。旅行を計画中の都民からは「今後の感染状況が気になる。東京が対象から外れたら残念だ」との声も漏れる。
一方、赤羽一嘉国土交通相は18日の記者会見で、7月22日から8月末までのトラベル事業の利用者の中で、新型コロナ感染が確認されたのは11件だったと発表した。感染拡大を後押ししてしまうとの懸念もあったトラベル事業だが、現状では目立った悪影響は確認されていないとの立場だ。
ただ、感染者数が2万3千人を超える東京の追加は経済効果と同様に、感染拡大への影響も大きいおそれがある。赤羽氏は「事業者、旅行者の双方で感染防止の取り組みを徹底していただくことが必要だ」と強調した。(岡田美月、大坪玲央)