露、ベラルーシ国境から治安部隊撤収 「危機去った」判断か(産経新聞)
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【モスクワ=小野田雄一】ルカシェンコ大統領の6選が発表された大統領選への抗議デモが続くベラルーシ情勢で、ルカシェンコ氏は14日、ロシア南部ソチを訪問し、プーチン露大統領と会談した。会談でプーチン氏は、両国国境に待機させていた露治安部隊の撤収を表明。デモの規模が縮小傾向にあり、政権崩壊などの可能性が減退したと判断したとみられる。会談後、ペスコフ露大統領報道官が明らかにした。
露治安部隊をめぐってはプーチン氏が8月下旬、露国営テレビを通じ、「ルカシェンコ氏からの要請に基づき準備した」と公表。プーチン氏は部隊について、デモが市庁舎占拠や略奪、放火などに発展した場合に派遣すると説明していた。
ただ、8月9日の選挙直後から続くデモには当初は数十万人が参加していたが、最近は10万人台まで規模が縮小。治安当局との衝突も起きていなかった。
デモ縮小の背景には、政権側によるデモや反体制派側への圧力強化、再選挙の要求に応じない政権側への徒労感に加え、ルカシェンコ氏が「大統領権限の移譲・成立後の大統領選の実施」を柱とする憲法改正を国民に約束していることなどがあるとみられている。