孫正義氏は「IT事業に興味がなくなった」のか? Arm売却に見るソフトバンクGの「弱点」(BUSINESS INSIDER JAPAN)

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ただ、一方で、事業家としては、もはや興味を失っているのかもしれない。 2016年に、Armを買収した当初、孫会長は、これから到来するであろうIoT時代に向けて「ソフトバンクの長期的ビジョンに完全に合致する投資」と、興奮気味に語っていたのは、実に印象的だった。 ソフトバンクGはこれまで「AI群戦略」と称して、AIに関連する企業に積極的に投資をしていた。あらゆるモノがインターネットに繋がり、様々なセンサーが集めてきた情報がクラウドに上がり、AIによって処理されていく世界になるというわけだ。 Armは2015年には約150億個のベースチップ出荷数を誇っていた。これがIoT時代になれば100倍以上に成長すると孫会長は期待していた。 かつて孫会長は「世界中のスマホの97%がArm社設計のチップを搭載している。今後、あらゆるモノが通信をしていく。その情報がソフトバンクに集まってくるのだ」と熱っぽく語っていた。 スマホやIoT機器が行う通信の内容が、そのままArmを経由して、ソフトバンクに集められるのは勘弁して欲しいとは思うが、それだけ、孫会長は、Armの未来に夢を託していたはずだった。 また、孫会長はArmを傘下に収めることで「将来的にチップセットのトレンドも把握できるようになる」とも語っていたことがある。つまり、Armを持つことで、収益的にもプラスに働くし、今後、他の事業を展開し、企業を買収する際にもチップセットやIoTのトレンドを抑えた上で決断できると言うメリットもあったはずだった。 ただ、直近の経営状態を見ると、Armの経営は決して順調とは言えない。2019年度のベースチップ出荷数は228億個とArm買収前の2015年の150億個から増えているものの、売上高は2066億円で389億円の赤字となっている。 つまり、ソフトバンクはArmを手に入れたものの、会社として立て直すことはできずにいたのだ。

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(2020/09/14)