コロナで集会自粛拡大も…性的少数者がパレードにこだわる理由 北海道札幌市(HBCニュース)
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新型コロナウイルスの影響で、全国で大規模なイベントが中止になる中、札幌で、12日、LGBT=性的少数者のパレードが開催されます。なぜ、今、あえて人が集まるパレードを行うのか。そこには切実な思いがありました。
今月5日、北海道大学で、ある映画の上映会が開かれました。
「この子の苦しみが、原因がはっきりわかった…」(映画の中のインタビュー)
女性として生まれ、国内最年少で男性への性別適合手術を受ける人を追ったドキュメンタリー映画。「性別」とは何なのかを根本から問いかける物語です。
上映会を企画したのは、北大のLGBTサークルです。新型コロナウイルスの影響で、何度も延期されながら開催にこぎつけました。
「セクシャルマイノリティーの当事者は身近に意外と自分の知らないところで身近にいる。映画の中だけでもなくて、すぐそこにいるんだということを実際に感じていただければ」(虹の集い・青西凛さん)
札幌のマチを虹色に染めるレインボーパレードは、LGBT=性的少数者たちが「私たちはここにいる」というメッセージを発信する大きな機会で、ことし20回の節目を迎えます。
ただ、新型コロナウイルスの影響で、東京をはじめ全国で今年のパレードは次々と中止。そうした中、札幌での開催を決めた思いを、実行委員の満島てる子さんはこう話します。
「クローゼット(LGBTを公表していない)の方は家庭にいることが必ずしも安全ではない。密を避けて、ステイホームといわれる中、お家にいること自体がLGBT当事者にとってストレスになりうる」(満島てる子さん)
性的少数者であるがゆえの孤独。だからこそ直接会ってつながることができるパレードに意味があると言います。
「誰かと出会うことでつながりをつくる、コミュニティを作ることがLGBT当事者には必須。パレードってそのつながりをあきらめないことそのものだと思うし、つながりをあきらめずにここにたどり着けたという喜びを、いろんな人に見てもらいたいし感じてもらえれば」(満島てる子さん)
「私たちは1人じゃない」という思いを込めたレインボーパレードは、12日、札幌で開かれます。