朝日新聞「悪魔化」の病状(Japan In-depth)

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今回の記事はその戦前の日本軍部を悪魔として使っていた。同朝刊オピニオン欄の記事、「多事奏論」という名のコラムだった。筆者は編集委員の駒野剛記者だという。 その記事は前段として中国から日本に侵入した新型コロナウイルスは76年前の米軍の日本爆撃に等しいのだと主張していた。その点では駒野記者の悪魔化はその対象にアメリカも入れているのだった。以下のような記述だった。 《新型コロナの情報マップを見ていた。首都圏、関西圏、東海圏などが真っ赤に染まっている。そっくりだと思ったのは、先の大戦、米軍の長距離爆撃機B29による空襲被害を示す日本地図だ。1944(昭和19)年6月末から翌年8月15日まで全国各地の都市が空襲された》 の記事はその米軍の空襲で日本の国民が無残に殺されたことをアメリカへの憎しみや怒りをこめた筆致で書く。そのうえでその空爆とコロナ感染は同じだという論旨を展開するのだ。 《(コロナも空爆も)どう食い止めるか、被害を小さくするかは、人の営みが左右する点で同じだ》 いまの日本人で中国から侵入してきた新型コロナウイルスを76年前の米軍の日本空襲と同一視する人が何人いるだろうか。駒野記者の記述にはコロナウイルスに関して中国という言葉はまったく出てこない。あたかもアメリカがいまの日本でウイルスを拡大しているかのような基調なのだ。そのアメリカはいま中国発のウイルスの世界最大の被害国なのである。朝日新聞の伝統の反米媚中の路線さえもはるかに超える、奇々怪々の屁理屈が続いていた。 駒野記者の頭の中にはB29の爆撃図が刻まれていて、今回のコロナ感染拡大にそれをすぐに取り出して重ねたのだろうか。日本もアメリカもともに中国発のウイルスに苦しむこんな現状でも、悪いのはアメリカだと非難の指をさす駒野記者の思考のゆがみにはきわめて異様な症候を感じてしまう。同じ「情報マップ」ならば、コロナ拡大時に中国からの観光客が多数、訪れた日本各地の地図でも描く方がずっと自然である。 だがこのコラム記事のゆがみはさらに激しくなる。

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(2020/09/06)