台風10号 豪雨被災地募る不安、復旧半ば「耐えがたい」(産経新聞)

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 台風10号は6日から7日にかけて沖縄や九州に接近し、これまでに経験のない大雨や暴風をもたらす恐れがある。九州は2カ月前の7月に連日の記録的豪雨で76人が死亡する甚大な被害を受けたばかり。豪雨の爪痕が色濃く残る中で再び前例がない災害が迫り、住民らは不安を募らせながら、接近する台風に備えた。  ■熊本  豪雨で球磨(くま)川が氾濫して2千棟以上の建物が全半壊した熊本県人吉市。国宝「青井阿蘇神社」では5日、宮司の福川義文さん(56)らが境内の看板にロープを張って固定したり、飛ばされそうな神事の道具などをしまったりして台風への準備を進めた。  豪雨では、境内に大量の土砂が流れ込み、国宝に指定されている拝殿や本殿などが浸水。9月に入ってようやく神事を本格的に再開したが、本殿などは補強工事ができていない。福川さんは「地域のシンボルとして豪雨災害から立ち直りつつあるところ。台風で被害が拡大しないことを祈るばかりだ」と話す。  周辺住民らも協力し合いながら、修理が終わっていない住宅にブルーシートやコンクリートパネルを張って補強する作業に追われた。同市でボランティアとして復旧作業を手伝っている立石芳利さん(73)は「復旧が少しずつ進んでいる中で再び被害が出れば、被災者からしたらもう耐え難い」と張り詰めた様子だった。  ■福岡  2カ月前の豪雨で、避難所の小学校が浸水して児童らが一時孤立した福岡県大牟田(おおむた)市。有明海に面する同市は台風の予想進路に近く、4日午後には、スーパーやコンビニでパンなどの食料品や窓の補強に使う養生テープが品薄になった。  同市では豪雨の際、高齢者2人が自宅から逃げ遅れて死亡した。同市姫島町の民生委員、尾崎優次さん(76)はこの経験をもとに、4日から1人暮らしの高齢者の家を回って早期の避難を呼びかけている。  浸水した避難所の小学校は修復中。別の場所に避難する必要があり、これまで以上に早めの行動が求められる。尾崎さんは「片付けや家の修復が終わらず、親戚の家に身を寄せている人も多いのに、どうしてまた…」と不安をにじませながらも、「今回は1人の被害者も出さないようにしたい。まだ風が弱いうちに対策を終えたい」。5日も声掛けを続けた。  ■大分  観光地も相次ぐ災害に頭を抱えている。1300年以上の歴史があり、「豊後三大温泉」の一つとされる大

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(2020/09/05)