新型コロナの疑いある脱北者が再入北 金正恩委員長、開城市完全封鎖(週刊金曜日)

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 北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)の国営「朝鮮中央通信」は7月26日、悪性ウイルス(新型コロナウイルス)に感染したと疑われる脱北者が同19日、3年ぶりに開城市に帰郷したと報じた。「朝鮮中央通信」によれば、防疫当局は脱北者(男性)を隔離し、彼と接触したすべての人々を調査し検診を行ない、隔離したという。 「朝鮮中央通信」によると、朝鮮労働党中央委員会政治局は7月25日、金正恩党委員長司会のもと、非常拡大会議を招集した。発言した金委員長は、新型コロナ感染者発生可能性の報告を受けた直後の同24日午後から開城市を完全封鎖したと明かした。会議では、脱北事件が起きた地域の前線部隊のずさんな警備実態を厳しく指摘し、党中央軍事委員会が、事件に責任ある部隊に厳しい処罰を科すことなどを話し合った。  一方、「朝鮮中央通信」の報道を通じて脱北者・金某氏(24歳)の再入北を知った韓国の合同参謀本部は7月31日、調査結果を発表。それによると、金氏は同18日午前2時18分、江華島(仁川広域市)・燕尾亭の近くでタクシーを降りた。金氏は2時34分、排水路の中を通って同46分に漢江に入り、潮流に乗って泳ぎ、午前4時に対岸の北朝鮮地域に到着した。この全過程が軍の監視カメラや熱観測装置に計7回捉えられていた。これを受けて合同参謀本部は、海兵隊司令官と首都軍団長を厳重警告処分、海兵第2師団長を解任した。  しかし、『ソウル新聞』電子版7月27日付によると、韓国の防疫当局者は、金氏が「感染者、濃厚接触者名簿に登録されていない」と、新型コロナ感染が疑われる事実を確認できないとした。金氏の濃厚接触者2人も検査の結果、陰性だったという。  北朝鮮の『労働新聞』は7月30日付で「わが国にはまだ1人の新型コロナウイルス感染者もいない」と伝えている。 (文聖姫・編集部、2020年8月7日・14合併号)

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(2020/08/31)