【安永聡太郎】“極上”のCL決勝を深掘り解説!「勝負を分けたのはハーフタイムの戦術変更だ」(SOCCER DIGEST Web)
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当たり前ですが、どの試合を解説しても、僕は選手をリスペクトしている。なぜなら彼らがいないと仕事として成り立たないから。解説者は選手の恩恵に預かっている。
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僕らが見るのは「フットボール選手がどんなパフォーマンスをしたか」なんだけど、どうしても重箱の隅を楊枝でつつくことをしなければいけないときもある。もちろん良かったシーンも紹介するけど、どちらかといえば悪いシーンに対してどんな問題があったかをほじっていく。
その時代のサッカーの原理原則とそのチームがそれまでに表現してきた戦略と戦術から外れていることを見つけて話をする。でも、今回のこのチャンピオンズ・リーグ(CL)の決勝については「何を解説したらいいか?」が見つからない。人間がプレーする上でそれくらいすばらしい試合だった。褒めるのは僕の仕事ではないけど、この試合については「粗探しする」のも解説の仕方としては違う。
だから、「良いところがなぜ生まれたのか」を紐解くのが、最もこの試合の質の高さが伝わるんじゃないか、と思っている。
これが試合後の感想だ。この試合を「観客なし」でやってしまったことの罪深さがあって、これは言葉にならないよね。コロナ禍とはいえ、もったいない。もしそんなスタジアムがあるならば20万人が入る場所で試合をしないと。そのくらい両チームとも完成度が高かったし、ハイレベルの選手がそろっていた。
どこを一つ抜き出しても全員がハイパフォーマンスだった。フットボールって最高だよ。これを見ていたJリーグの選手たちもこの舞台に憧れるだろうし、きっと子どもたちも憧れたはず。一方で、環境の違いはあるけど、Jの選手がプレーしているインテンシティー(プレー強度)やトランジション(攻守の切り替え)がどのレベルのものかと少なからず考えてしまうよね。
Jリーグも確実にボールプレーは向上しているし、そこだけを見れば「すごくうまくなったな」と思う。戦術的にも「オレらの頃にはなかったよな」と思うことが攻守にあって実践している。だけど、「パリ・サンジェルマン対バイエルン・ミュンヘン」が見せたインテンシティーとトランジションを比べると、非力ではあるけど、Jリーグに対して「こんな自分にできることは?」って悶々と考えたよね。
6月、7月の連載で「メッ