「野球人生に悔いなし」阪神の藤川、火の玉ストレートに陰り 今季限りで現役引退 (産経新聞)
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守護神として実績を築いてきた阪神の藤川球児投手(40)がプロ22年目の今季限りで現役を退くことが31日、球団から発表された。
成績を考えれば、潮時と考えるのも不自然ではない。今季の防御率7・20が示す通り、肉体的な衰えから全盛時の投球ができない状態であるのは明らかだった。右肩は手術が必要なレベルだったという。
球団は、昨春にも現役続行について話し合いの場を設けていた。だが、その後、藤川が不振のドリスに代わり守護神に返り咲く復活を果たしたことで、球団から現役続行を強く要請。ユニホームを着続けることとなった。
現役生活を続ける動機付けの難しさにも言及してきたが「グラウンドに出てくる以上、全ての思いを整理してきている」と決意を示し、戦いに臨んだ今季。しかし、蓋を開ければ、らしくない姿が続いた。かつて「火の玉ストレート」と称され、相手打者は分かっていてもバットに当てられなかった直球は、威力が影を潜め、狙い打たれる場面も目立つようになった。
限界を悟ったように、8月中旬、球団に「年々、1年間コンディションを保つのが難しくなっており、体が悲鳴を上げている状態。野球人生に悔いはない」と伝えた。
球団は、引退後に指導者としてのポストを用意するのかどうかは未定としている。投手陣の主将を担った経験があり、現在も後輩投手に技術面でアドバイスを送って活躍のきっかけを与えるなど、リーダーシップには定評がある。
藤川が米大リーグ挑戦でチームを離れた2013年以降、チームの守護神のポジションは外国人頼みが続いた。現役引退後はコーチとして自身のように長く活躍できる日本人の抑え投手の育成も、期待される役割となるのではないだろうか。(上阪正人)