お湯のほうが早く氷になる「ムペンバ効果」が新たな方法で実証! どういう仕組み?(GetNavi web)
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そして最近、科学誌「Nature」に掲載されたのが、カナダのサイモンフレーザー大学の物理学者アビナッシュ・クマール氏とジョン・ベックホーファー氏がムペンバ効果の再現に成功したという論文です。彼らは極小のガラスビーズを水の入ったグラスに入れ、さまざまな条件下でそれがどんな動きをするかレーザーを使い観測していたところ、温かいガラスビーズの方がそうでないガラスビーズに比べて、早く冷えることを発見したのです。
ムペンバ効果について議論するとき、水にはミネラルなどのほかの物質も含まれいるため、問題はやや複雑になります。水が凍り始める時点を凍ったものとするのか、完全に凍った時点とするのか、氷点下に達したときなのか、どの時点を「凍った」と定義するのかも議論されていますが、今回発表された方法は「凍る」定義そのものとは関係なく、極小のガラスビーズそのものの温度を測定するものです。さまざまな温度で1000回以上に及ぶ実験を繰り返し、ガラスビーズは高温のほうが低温より早く冷たくなるという結論を導きだし、これによりムペンバ効果は実際に起こり得る現象であることが実証されたのです。
自宅で氷を作るとき、その条件は自宅によって異なり、ムペンバ効果が起きないこともあるそうですが、興味のある方は、温かいお湯で氷を作ってみてはいかがでしょうか?