佐藤琢磨、2度目のインディ500制覇の何が“凄い”のか?(GQ JAPAN)

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レースの難しさという意味でもインディ500は別格だ。それを端的に示しているのがマシンの速さで、今年の予選ではトップのドライバーが231.068mphという平均速度を記録している。これはキロメートルに換算すると約370km/hで、日本でもっとも速い新幹線(東北新幹線)の320km/hを大きく上まわる。あのF1でさえ最高速度は360km/hに届かないのだ。 「そんなこといったって、インディカーは楕円形のコースをグルグルまわるだけだから、F1に比べたら全然簡単」と、モータースポーツ通のあなたはいうかもしれない。けれども、それは大きな間違いだ。 いうまでもなくインディ500は屋外イベントなのでコース上には風が吹いている。これが気まぐれに向きや速さを変えるのだから、ドライバーにとってはたまらない。たとえば東京湾アクアラインの洋上部分を走行中、強い横風を受けると30~50cmも進路が横に流されてヒヤットするときがある。 インディカーはその何倍ものスピードで疾走しているうえ、ドライバーたちは理想的な走行ラインを狙って壁ギリギリを通過していくので、ほんのささいなことをきっかけに壁やライバルと激突しても不思議ではない。これを防ぐために、インディカー・ドライバーたちは毎周毎周、風の様子にあわせてステアリングやスロットルを微調整しながらコーナーに進入しているのだ。 同様にして超高速域で走るインディカーはF1マシンをはるかに上まわる繊細さでマシンのセットアップをおこなうなど、インディ500を戦ううえでの難しさは枚挙に暇がないほど。このため、インディカードライバーは「シリーズチャンピオンになるよりインディ500ウィナーになりたい」と、口を揃える。それほどインディ500で勝利することは難しく、また栄誉であるのだ。 ちなみに、ひとりのドライバーのインディ500通算優勝回数は最高が4。これを達成したのは109年の歴史でたった4人しかいない。ちなみに、これまで2回以上優勝したドライバーは19名を数えるのみ。今年、ここに琢磨がくわわって合計20名となった。

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(2020/08/25)