【特別企画】友人・香川真司のエールに応える先制打…坂本勇人2000安打への道 あと74本(スポーツ報知)
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巨人の坂本勇人内野手(31)の通算2000安打達成が期待される今季。スポーツ報知では、「坂本勇人2000安打への道」と題して、これまでの勇人の活躍を、当時の記事で振り返る。
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◆巨人6―0オリックス(2012年5月16日・東京ドーム[勝]福田 6試合1勝1敗[敗]金子 3試合1勝1敗▼[本]=高橋由2号満塁(金子・1回)
右足をわずかに後ろに引き、両腕を伸ばして食らいついた。坂本勇人が放った痛烈なライナーは、一直線に伸びて中前で弾んだ。
「パ・リーグを代表する投手なので、甘い球は少ないと思っていた。いいカウントだったので、積極的にいきました。しっかりと打ち返すことができた」。
初回1死二塁、2ボールから金子の外角直球を捉えた。二塁走者の長野が生還。本塁への送球間に二塁に到達すると、ポーンと両手を叩いた。
友人からの激励に奮起した。この日の始球式に登場したサッカー日本代表の香川真司(23)=ドルトムント=とは以前から親交があり、試合前に対面。
香川から「勇人の試合をナマで見るのは初めて。ホームランを期待している」とエールを送られると、「交流戦でいい成績を残せば(セ・リーグの)順位が大きく変わる。全てを懸けるつもりで戦いたい」と応えた。
アーチとはならなかったが、1打席目で貴重な先制打を放った。
結果を出すために、最善の準備を怠らない。「いつも最高の状態というわけにはいかないけど、それに近づけることはできる」。
ティー打撃では、トスされたボールをさまざまな体勢でさばく。オープン気味に打ったり、クローズドスタンスで構えたり、ノーステップでスイングしたり、10種類以上の打ち方を持っている。引き出しの多さが、安定感を支えている。
また、12、13日の秋田遠征では気温が低かったこともあり、全体練習前に真っ先にグラウンドに出て1人でダッシュを繰り返した。地道な努力によってプレーを研ぎ澄ませている。
5点リードの5回無死二塁からは、三塁線へセーフティーバントを試みた。際どいタイミングで一塁アウトにはなったが、積極的に動いて揺さぶった。
「ここ最近は交流戦で勝ち切れていなかった。今年は違うというところを見せたい」。交流戦は10年、11年と2年間勝ち越していない。今年こそ上位浮上のきっかけにしたい。(尾形圭亮)