「狙い通り」に圧巻のスパート 20歳の田中が日本新(産経新聞)
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日本記録という目標を胸に、無心で走り続けた。7日行われた陸上のセイコー・ゴールデングランプリで、20歳の田中希実(豊田自動織機TC)は7月のホクレン中長距離チャレンジ第2戦での女子3000メートルに続き、1500メートルでも日本記録を大幅に更新。「不安や緊張もあったが、日本記録を出せて今は安心している」と安堵の表情を浮かべた。
「無我夢中だった」と序盤からレースを先頭で引っ張ると、残り1周でさらにギアを上げてスパート。昨年の日本選手権覇者の卜部蘭(積水化学)を置き去りにし、従来の日本記録を2秒59上回る4分5秒27でゴールした。
2018年に強豪の兵庫・西脇工高から同志社大に進学。だがトラック種目に専念するため、駅伝がメインとなる部活ではなくクラブチームに所属して父の健智(かつとし)さんの指導を仰いできた。
狙い通り日本新をたたき出す会心のレースに「精神的な部分も、今回で強くすることができた」と胸を張る。日本女子長距離界の次代を担うホープは自身の成長を実感しつつ、さらなる高みを目指す。(宇山友明)