電池不要 メタノールで動く極小甲虫ロボットを開発 米研究(AFPBB News)

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【8月23日 AFP】人間には接近が困難だったり危険すぎたりする環境を移動できる極小ロボットの開発については、科学者らの間で長年構想が練られているが、動力の供給を維持してロボットを動かし続けるための方法を見つけることは、これまで達成できていなかった。  米南カリフォルニア大学(University of Southern California)のチームは最新の研究で、この難題に突破口を開いた。研究チームが開発した重さ88ミリグラム(0.088グラム)の極小ロボット「ロビートル(RoBeetle)」はメタノールを動力源とし、人工筋肉システムを用いて最大2時間にわたり、前肢で這(は)って進んだり、坂を上ったり、背部に荷物を積んで運んだりすることができる。  本体は全長わずか15ミリで「これまで開発された中で最も軽量で小型の自律ロボットの一つ」だと、開発者のシウフォン・ヤン(Xiufeng Yang)氏はAFPの取材に語った。  19日の学術誌「サイエンス・ロボティクス(Science Robotics)」に掲載された、今回の研究をまとめた論文の筆頭執筆者のヤン氏は「本物の昆虫に匹敵する重さと大きさを持つロボットの開発を目指していた」と続けた。  問題となるのは、大半のロボットで必要なモーターはそれ自体がかさばる上に電力を必要とするため、バッテリーを積まなければならなくなることだ。  現在利用可能な最小のバッテリーでも、その重量は研究チームが基準点として用いた体重50ミリグラムの昆虫ハンミョウよりも10~20倍重い。  この問題を克服するため、ヤン氏と研究チームは液体燃料に基づく人工筋肉システムを開発した。今回の液体燃料のメタノールは、同じ重さのバッテリーの約10倍ものエネルギーを蓄えている。 ■加熱されると「縮む」合金を使用  ニッケルとチタンの合金のワイヤで構成されるこの「筋肉」は、大半の金属が熱を加えると膨張するのとは異なり、加熱されると長さが縮む。  ワイヤにコーティングされている白金粉末は、メタノール蒸気の燃焼の触媒として作用する。ロビートルの燃料タンクに入ったメタノールの蒸気が白金粉末上で燃焼すると筋肉ワイヤが収縮し、一連の微小バルブが閉じてさらなる燃焼が止まる。  燃焼が止まると、ワイヤは温度が下がって膨張する。これにより再度バルブが開く

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(2020/08/23)