コラム:亜州・中国(6)戦後75年 “コロナ停戦”と外交力(nippon.com)

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この映画のナレーションによると、米国の植民地だったフィリピンには戦前、3万人を超す日本人移民社会が存在した。出稼ぎの日本人男性と現地女性の間に生まれた日系二世は戦後、反日感情が激しかったフィリピンで身を隠すように生きてきた。彼らは満足に教育を受けられず、就職にも恵まれなかった。 父の祖国の国籍を得たいと願うフィリピン在留二世らは現在、およそ1000人いるという。平均年齢は80歳を超えている。しかし、日本政府は積極的に手を差し伸べようとはしていない。 一方、中国東北部で敗戦を機に預けられたり、置き去りにされたりした中国残留孤児たちの姿も映画で紹介される。彼らの多くは1972年の日中国交正常化後、日本への帰国を果たしたものの、言葉や文化の壁にぶつかった。 帰国後、貧困に陥った孤児たちに日本政府が生活の保障をするまでには、集団訴訟などさまざまな曲折があった。彼らも今、老境にある。 この映画の製作プロデューサー、河合弘之弁護士(76)は旧満州生まれの引揚者で、長年にわたりフィリピン残留二世の日本国籍取得を手伝ってきた。河合氏は7月25日午後、上映前の舞台あいさつで「非常に焦っている」と時間との闘いであることを訴えた。 日本政府は国籍取得問題の「解決」ではなく、高齢化による「消滅」を待っているのではないかと疑問を呈したのだ。終戦から75年――。自国民の「敗戦処理」はまだ終わっていない。

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(2020/08/14)