日英通商交渉 政府、自動車関税の早期撤廃目指す(産経新聞)

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 茂木敏充外相が訪英し、対面で日英通商交渉に臨むのは、欧州連合(EU)を離脱した英国との間で今年末、EUと結んだ経済連携協定(EPA)の効力が失われるからだ。そうなれば、英国に輸出する日本企業にとっては急激に関税が上がり、新型コロナウイルス禍に続く経営環境悪化の要因となる。日本側は、日欧EPAで8年目とした乗用車関税の撤廃ペース前倒しなど高いレベルの日英新協定を目指しており、早期に合意できるかが焦点だ。(高橋寛次、森田晶宏)  「何が何でも詰めなければならないということで、対面交渉になった」。外務省の担当者はこう打ち明ける。新型コロナの感染が拡大した後、通商交渉や国際会議はオンラインで開催されてきたが、日英が早期に大筋合意するには、ひざを突き合わせての交渉が必要だと判断した。  英国のEU離脱に伴う「移行期間」は今年末に終了。切れ目なく来年1月に新協定を発効させるには、日本側は今秋の臨時国会で協定案の承認を受ける必要がある。しかし新型コロナの影響もあり、英国との本格交渉が始まったのは6月。通商交渉の合意までには数年かかるのが一般的で、数カ月での合意を目指すのは異例だ。  早期決着が可能なのは、日欧EPAという“土台”があるからだ。日欧では乗用車にかかる関税を段階的に下げ、8年目の2026年に撤廃することにしている。日英新協定は来年1月に発効しても、日欧より2年遅くなるが、日本政府は発効から関税撤廃までの期間を短縮し、遅くとも日欧と同じタイミングで乗用車関税を撤廃したい考え。自動車部品の関税の即時撤廃率は日欧EPAでは92%で、この水準をさらに引き上げる方向で交渉しているようだ。  また、重要性が増しているデジタル分野では、進出企業が機密情報を守りやすい環境を整備。日欧EPAでは、ソフトウエアの設計図である「ソースコード」の企業への政府による開示要求を禁止していたが、日英では、人工知能(AI)に使われる計算方法「アルゴリズム」など、開示要求禁止の範囲を広げる方向だ。  農産品では、日欧EPAで、EUからの農産品に関してソフトチーズなどで輸入枠を設けたが、英国に対してはこれらの品目で輸入枠新設は認めない構え。輸入枠を新設すれば、日欧EPAで合意した輸入数量を上回りかねないためだ。  英国は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の参加にも意欲を示す。日本政府は日

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(2020/08/04)