スペースX宇宙船が有人で初の帰還、持ち帰った古い旗とは(ナショナル ジオグラフィック日本版)

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 ベンケン氏とハーリー氏が、クルードラゴンをISSとドッキングさせたのは5月31日のこと。そこで、待っていた3人の宇宙飛行士と合流した。 「一緒に夕食をとりながら今日のことを振り返ったり、明日のことを考えたり、世界の出来事について語り合ったりできる仲間が来てくれたのは素晴らしいことでした」。4月にロシアのソユーズ宇宙船で到着して以来、ISSに滞在している米国人宇宙飛行士クリストファー・キャシディ氏はそう話した。  デモ2の両氏は滞在中にISSの修繕や科学実験を手伝った。ベンケン氏とキャシディ氏は4回の船外活動をこなし、電力系統のアップグレードや新しい気密区画設置のための準備を行った。それにもちろん、クルードラゴンの性能試験も実施した。 「居住性のテスト、インターフェースのテスト、緊急通信のテスト……それから、クルードラゴンがドッキングした状態での作業のしかたに関する全般的なことですね」とハーリー氏は説明した。「ほとんどは計画通り、完璧にできました。ところどころ微調整も必要でしたが、大体のことはうまくいきました」  クルードラゴンが地球へ帰る前の晩、ミッションマネジャーたちは、フロリダ州周辺の7つの着水候補地からペンサコーラ市沖を選定した。スピードボートと回収船が早く宇宙船にたどり着いて作業に当たれるように、天候と海の状態が穏やかであることが主な条件だった。  その日、キャシディ氏と、同じくISS長期滞在クルーである2人のロシア人宇宙飛行士アナトーリ・イワニシン氏とイワン・ワグナー氏は、ベンケン氏とハーリー氏の送別会を開いた。そのときキャシディ氏は、年季の入った米国旗をハーリー氏にプレゼントした。これは1981年、スペースシャトルの最初のミッションのメンバーが宇宙へ持って行った旗である。そして2011年には、ハーリー氏自身が最後のスペースシャトルのパイロットを務めたときにISSに持ってきたものだ。 「私たちが置いていってから約9年間もここにあったことになります」。ハーリー氏はそう言った。「この旗を持ち帰り、次のミッションへと受け渡せることを誇りに思います」  そうしてベンケン氏とハーリー氏はクルードラゴンに乗り込み、ISSを離れた。2人がそれぞれ2008年と2009年に新人飛行士として初搭乗したスペースシャトルにちなみ、両氏はこの宇宙船を「エンデバー号」

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(2020/08/04)