アフガン刑務所襲撃で29人死亡、囚人多数脱走 ISが声明(BBC News)
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アフガニスタン東部ナンガルハル州ジャララバードで2日、刑務所が武装集団に襲撃され、少なくとも29人が死亡、囚人1000人以上が脱走を図った。
武装勢力イスラム国(IS)が犯行声明を出した。
襲撃は2日夕、刑務所の入り口で武装集団が爆弾を積んだ車を爆発させたことで始まった。
ナンガハル州当局の広報担当者によると、その後20時間近くにわたって戦闘が続き、武装集団の8人が死亡した。
約300人もの囚人がなお逃亡しているとみられる。
アフガニスタン(AFGHANISTAN)の首都カブール(Kabul)の東方に位置するジャララバード(Jalalabad)の刑務所が襲撃された
治安当局者がAFP通信に語ったところでは、襲撃時この刑務所には1793人の囚人がいて、ほとんどが反政府勢力タリバンとISの戦闘員だった。特定の囚人の解放を狙った襲撃だったのかは不明だという。
一般的な犯罪による囚人も収監されていた。
■430人が脱走か
州当局の広報担当者は、逃げた囚人のうち1025人が再収監され、430人は脱走したままだとした。50人以上が負傷したという。
アフガン政府とタリバンは7月31日から3日間の停戦に合意。和平交渉の進展を図るため、数百人のタリバン囚人が解放された。襲撃は停戦の最終日に起きた。
ISと敵対関係にあるタリバンは、襲撃とは無関係だとした。
ISは停戦合意には加わっていない。
■絶えないISの攻撃
襲撃前日の1日には、アフガニスタンの情報機関が、ISのアサドゥラ・オラクザイ司令官をジャララバード近くで殺害したと発表していた。同司令官は、アフガン治安部隊への攻撃に繰り返し関与していたとされる。
ナンガルハル州はISにとって最大の地盤だった。アフガン政府は昨年、IS関連の地元組織を完全に掃討したと主張したが、いまもISの拠点になっている。
同州では今年、死傷者が出る攻撃が何回か起きている。5月12日には、警察幹部の葬儀で自爆攻撃があり、参列者32人が死亡した。
BBCのダウド・アザミ記者は、ISが犯行声明を出した今回の大掛かりな刑務所襲撃から、ISを絶滅させたとしてきたアフガン政府とタリバンの説明は誇張だったことがわかると解説。
ISは支配地域と戦闘員を失っているが、カブールやジャララバードなどの都市には、いまも戦闘員を潜伏させている