俳優・三浦春馬 若くて才能があるゆえの苦悩…闘い続けた30年間(夕刊フジ)

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 【ドクター和のニッポン臨終図巻】  警察庁の統計によれば、今年上半期のわが国の自殺者は9336人(速報値)で前年の同期に比べて約10%減とのこと。さらに、コロナによる緊急事態宣言が出された4月と5月だけを見れば、前年比約18%減だといいます。  しかし、減ってよかったと喜べるような数字でしょうか。国内のコロナの死者が1000人を超えたとメディアは大騒ぎをしていますが、自殺者は、実にその10倍もいるという現実。  「自殺は自己責任だからコロナの死者数と比べることはない」。今、そう思ったあなた。その自己責任論がもしかすると誰かを追い詰めている可能性だってありますよ。  その日、私は大阪の大きな書店で本を探していました。話題書のコーナーには志村けんさんの本がたくさん並んでいました。が、書店員さんがやって来て、志村さんの本を半分片付けたかと思うと、ものの数分でそのワゴンに三浦春馬さんの本が並びました。私はそのときまだ訃報を知らなかったので、「もしかしたら三浦さんがサプライズで来店するのかな?」と期待しながら待っていたのですが、その数分後にスマホに届いたのは、彼が自殺したという信じられないニュースでした。  その日の深夜、同じ事務所の先輩である桑田佳祐さんはラジオで、「あんなに若くて才能があるのにもったいない…」と、突然の死を惜しんでいました。  私も桑田さんと同世代、つまり三浦さんの倍も生きてきた人間なので、まったく同じ気持ちです。でも、若くて才能があってたくさんの仕事と未来が待っているがゆえの苦悩だってわかるのです。  私も振り返れば20代、30代は何度も死にたいと思いました。しかし実の父が、私が10代の時に自死したので残された者の苦しみも知っています。もし私が父親のように自死したら、また家族を苦しめてしまう、と留まりました。  そして60代になった今、かつての苦悩を懐かしく思い出します。どうしてあれほど死にたかったのか、もはやあの頃の自分は、今の自分とは遠い存在なのです…。  コロナで大切なものを失い、死にたいと悩んでいる人、もしくは三浦さんの死を受け止めきれず、後を追いたいと考えている若者もいることでしょう。今の日本は、残酷で過酷です。そして若い人ほど人生はシンドイです。しかし、時間は容赦なく動いています。過酷な現実も流れ去り、人は必ず、いつか死に

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(2020/08/04)