「続けてきてよかった」 照ノ富士、序二段まで陥落も劇的復活V(産経新聞)

【リンク先抜粋】
 大相撲史上最大の復活劇となった。けがや病気で序二段まで陥落した元大関が、再入幕場所で自身2度目の優勝。引退を覚悟するほど苦しんだ日々が報われ、「笑える日が来ると信じてやってきた。続けてきてよかった」としみじみ語った。  横綱に最も近いといわれた力士。関脇だった平成27年夏場所で初優勝し、平成生まれとして初めて大関に昇進した。だが長い悪夢を見る。両膝のけが、糖尿病、C型肝炎、腎臓疾患…。序二段まで転がり落ちた。  部屋関係者によると、精神面の落ち込みも深刻。「俺、もう無理っすかね」。弱気が口を付いた。負け続け、顔から覇気も消えた。膝が痛く、変化した相撲でバッシングも受けた。  休場を重ねる中、上半身の筋力トレーニングは欠かさなかった。4場所連続全休明けで迎えた昨年春場所で序二段の土俵に復帰。全勝優勝を果たし、勝ち方を思い出した。土俵に上がりながら下半身を治し、2年半ぶりに復帰した幕内で大願を果たした。  師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「後悔させたくない。(引退するのは)けがを克服し、本人が納得してから」と鼓舞。審判部長として優勝旗を手渡し、「毎日病院に行って真面目にやってきた。よく頑張った」とたたえた。  今場所、どん底時代も支えた後援者から新たな化粧まわしが贈られた。富士山から太陽が顔を出す図柄。「頑張っている姿を見せたい」と土俵入りでも付けた。今回の優勝は、多くの人への恩返しの意味も持つ。一度沈んだ太陽が輝きを増し、再び昇り始めた。(浜田慎太郎)

続きはこちら

(2020/08/02)