「叫ぶ女性のミイラ」は心臓発作で苦しんでいるわけではない(ギズモード・ジャパン)

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このミイラは、1881年にエジプトのルクソールにあるデル・エル・バハリのロイヤル・カシェ(王家の隠し場所)で発見されました。エジプト第21と第22王朝の司祭が墓泥棒から守るため王族の遺体を隠していたのです。このミイラのリネンには彼女が「Meret Amonの王室の娘、王室の姉妹」だと書かれていましたが、多くの王女が同じ名前だったため、あまり参考になりませんでした。女性の素性は謎のまま、「叫ぶ女性のミイラ」と呼ばれる一方で、考古学者らは「正体不明の女性A」として知られていたのです。 興味深いことに、ロイヤル・カシェからはまた別の「叫ぶ」ミイラが見つかっています。こちらは男性で、ラムセス3世の息子ペンタウアーだと判明。ペンタウアーは父親を暗殺する陰謀に関わっていましたが、彼は捕まって首を吊る羽目に。そこで発見された他のミイラたちとは異なり、ペンタウアーは防腐処理をされず、その代わりに犯した罪への罰として羊の皮に包まれました。 一方で女性の叫ぶミイラは白いリネンに包まれていて、Ahram Onlineによれば「丁寧にミイラ化された」とのこと。死因を特定するため、Hawass氏とSaleem氏はCTスキャンを行い、重度のアテローム性動脈硬化の痕跡を見つけました。この女性は60代で亡くなり、首、腹部、骨盤と下肢の動脈の中で血小板が壁を作っていたのです。 これはそれほど驚くような結果ではありません。2013年のLancetの研究が示すように、この時代のエジプトやその他地域のミイラの34%は心血管疾患に苦しんだのですから。

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(2020/08/02)