照ノ富士、3年2カ月ぶりの幕内勝ち越し(産経新聞)
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3年2カ月ぶりとなる幕内での勝ち越しを、照ノ富士は会心の相撲で飾った。佐田の海にぶつかると同時に左上手をとり、右を差した。あとは一方的に寄り、3秒2で決着をつけた。
両膝の負傷などで大関から序二段まで落ちる間、何度も伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)に引退を申し出たという。しかし、師匠は受け入れなかった。「とりあえず治してから話をしよう」。この慰留がなければ今の照ノ富士はなかった。
館内に響く拍手の音を聞きながら、照ノ富士は師匠への感謝の思いを強くした。「親方のことを信じてやってきてよかった」
優勝争いでも面白い存在だ。1差で全勝の白鵬、朝乃山を追いかける。役力士との対戦を多く残す2人に対し、幕尻の照ノ富士は幕内下位との対戦が続く。
元大関の平幕優勝は昭和51年秋場所の魁傑の例がある。魁傑はこの優勝を足掛かりに、三役で連続2桁勝利を収め、大関返り咲きを果たしている。
照ノ富士も同じ道をたどりたい。残り6番に向け、「とりあえず明日の一番に勝つために一生懸命やる」。勝ち越しは通過点。復活劇のフィナーレはまだ先だ。(浜田慎太郎)