米公民権運動指導のルイス下院議員、故郷で追悼式 「常に闘士だった」と遺族(BBC News)
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1960年代のアメリカの公民権運動の象徴的存在で、17日に膵臓(すいぞう)がんのため80歳で亡くなったジョン・ルイス下院議員の追悼式が25日、故郷アラバマ州トロイで行われた。
追悼式はトロイ大学のトロージャン・アリーナで開かれた。新型コロナウイルスのアウトブレク(大流行)を受け、参列者たちはマスクの着用を義務付けられたほか、参列者の数は800人に制限された。
ルイス氏の追悼式は数日間行われ、最後に首都ワシントンの米議会議事堂の円形大広間に棺が公開安置される。
■「常に闘士だった」
遺族はルイス氏について、愛情あふれる、大胆不敵で家族思いの人だったと振り返った。
ルイス氏の弟ヘンリー・グラント・ルイス氏は、「兄は他者を助けるために生涯を捧げた」と述べた。「常に闘士だった」と、妹のエセル・メイ・タイナー氏は述べた。
トロイでの追悼式の後、ルイス氏の棺を乗せた霊柩車は、近親者のみの追悼のため、アラバマ州セルマのチャペルに到着した。
26日には、1965年に行進中に警官から暴行を受けて頭蓋骨を骨折したエドマンド ペタス橋へ運ばれる。その後は州都モンゴメリへ移され、公開安置される。
ルイス氏の遺体は、密葬の後に30日にジョージア州アトランタで埋葬される予定。
■ジョン・ルイス氏とは
ルイス氏は1960年代に、マーティン・ルーサー・キング牧師たちと共に、アフリカ系アメリカ人の人権確立のために公民権運動を率いた「ビッグ・シックス」の1人。雇用と自由を求めた1963年の歴史的なワシントン大行進でも、取りまとめに尽力した。
1986年に民主党から南部ジョージア州選出の連邦下院議員に初当選して以来、17期連続で州都アトランタを含む地域を代表した。
昨年12月には、ステージ4の膵臓がんの診断を受けたと公表。「自分は生まれてこの方ほとんど常に、何かしら闘っていた。自由のため、平等のため、基本的人権のため。そして今、これほどのものは初めてだという闘いに直面している」と当時、コメントしていた。
公民権運動では、学生非暴力調整委員会(SNCC)の創設に関わり、1963年から1966年まで委員長を務めた。
キング牧師が歴史的な「私には夢がある」演説をしたワシントン大行進の主催にも関わり、「アメリカよ、目を覚ませ」と演説した。ルイス議員の死去に伴い、ワシントン大行進で演説