新井涼平コロナ禍で超原始的特訓「ただの変人です」(日刊スポーツ)

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<陸上:東京選手権>◇第3日◇25日◇駒沢陸上競技場◇男子やり投げ予選 陸上男子やり投げで日本歴代2位の自己記録86メートル83を持つ新井涼平(29=スズキ浜松AC)がコロナ禍での超原始的特訓を明かした。 予選2組の1投目で73メートル68をマーク。明日26日の決勝進出ラインを楽々と超え、残り2回を残して予選突破を決めた。自粛期間中の練習を聞かれると、「川で石を投げる練習が多かった」と話した。 そして「はたかた見たら、ただの変人ですね」と笑い、経緯などを説明。緊急事態宣言により、グラウンドは使えなくなった。やりを使った練習などできない。家族と埼玉・長瀞に戻ったという。そこで、まるで漫画の世界のように、自然界の中で己を磨く術を考えた。向かったのは荒川。その上流だから、足場には大小さまざまな石が転がっていた。 当然、足場は悪く、踏ん張りなど利くはずがない。ただ、考え方を変えれば、それが“特訓”に好都合になった。助走ができないので、立ち投げを続けてみた。下半身の力でごまかしがきかないから、体軸と腕を上手に使って、力を伝達しないと、石は遠くに投げられない。そう気が付いた。腕が体から離れすぎると、飛距離は出ない。その原理は、やり投げと同じ。予期せぬ形で、理想の動きを染み付かせる練習にたどり着いた。「逆に工夫してできた」と笑う。豊かな自然の中で、感覚も研ぎ澄まされた。 文明以前。人類は狩猟によって暮らしていた。やり、弓矢といった道具が開発される、その前は自然界の中に落ちている石を投げて動物を狩っていた。やりによる狩猟の中で、遠くに飛ばすことを競うようになったのが、陸上競技やり投げの起源とも言える。まさに石投げは、やり投げにおける原点の中の原点だ。 ここ数年、悩まされていた首の状態もいい。新井は「足場が悪いところでも軸を使って投げられるようになったのは発見の1つ。それを競技場のピットの上でもできるように。まだ、確率は少ないですが、(完璧な形も)ちらほら出てきている。その投げが明日も投げができれば、いい記録で投げられるかな」と決勝を見据えた。【上田悠太】

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(2020/07/25)