新型コロナのワクチン開発は自国中心主義から脱却を/稲場雅紀氏(アフリカ日本協議会国際保健部門ディレクター)(ビデオニュース・ドットコム)
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あらゆる楽観論を嘲笑うかのように、新型コロナウイルスが再び世界的に猛威を奮い始めている。
日本でも新たに感染が確認された人の数が再び増加に転じている。検査対象者の数を大幅に拡大しているとは言え、東京では23日には新規の感染が確認された人の数が366人と、一日の確認数としてはこれまでで最大となり、大阪、愛知などでもその数は急増しているようだ。
ロックダウンや行動制限を解除した後に再び感染が拡大に転じる事態は世界各地で発生しており、既に全世界で感染が確認された人の数は1500万人を超え、確認された死者の数も60万人を突破した。
こうしたなか、ワクチン・治療薬への期待が以前にも増して高まっており、それに呼応するかのように開発競争も過熱してきている。
今週、医学誌「ランセット」に、イギリスと中国のグループが、それぞれワクチンの免疫の効果を示す結果が臨床試験で得られたと報告。先週は、ドイツとアメリカの製薬会社が開発しているワクチンについてFDAが優先審査をするという発表でアメリカの株価が上昇するなど、今や新型コロナのワクチン開発の進捗状況が、世界を巻き込んだ大ニュースになっている。有効なワクチンや治療薬が登場すれば、全世界規模で需要が見込まれ、その対価は莫大なものとなることが予想されるからだ。
開発中のワクチンについてはWHOが頻繁にそのリストを更新しており、7月20日現在、人に対する臨床試験が行われているものが24候補、臨床前の段階が142候補ある。一方で、まだ開発途上のワクチンを事前に「青田買い」しようと、アメリカやイギリスは政府が特定のワクチンについて製薬企業等と契約を結ぶという動きも報道され、これがさらに開発競争に拍車をかける結果となっている。
治療薬については、エボラ出血熱の治療薬である抗ウイルス薬のレムデシビルが新型コロナウイルス感染症の回復までの期間を4日短縮するということで、日本でも特例承認された。安倍首相が商品名までだして早期承認をと発言したファビピラビル(商品名 アビガン)は、効果が認められなかったとして特定臨床研究は終了。重症の肺炎治療薬であるステロイド剤のデキサメタゾンが、重症者の死亡率を下げたというイギリスの研究報告で、日本でも用いられるようになっている。
しかし、仮にワ