三遊亭円楽、六代目の恩返し 「師匠ってみんな、弟子が嫌いなんだよ」(夕刊フジ)

【リンク先抜粋】
 「恩返しだね、やっぱり」  自身がプロデュースする「落語大手町2020」が東京・大手町のサンケイプラザなどで25~27日に上演される。コロナ禍のなか、開催自体が危ぶまれた。自らも肺がんや脳腫瘍の治療を続けているが、落語のために、じっとはしていられなかった。客席の半分=満席にするなどの感染防止策を練って出演者の交渉に奔走し、開催にこぎつけた。  「ベストはやめちゃうことだけど、それじゃぁ、落語の火が消えちゃうよ。まずはやることが大事。『隗より始めよ』ってことですよ。有事のときは三方一両損なの。やる方も出す方も一歩引いて、しょうがねぇなで身を切る。早く収束して三方が笑えるような状態に戻ればね」  二つ目時代から40年以上も「笑点」に出演してきた知名度と実績をフル稼働して、落語界の発展に力を尽くす。そのとっかかりが2007年に始まった「博多・天神落語まつり」だ。  「落語家だからこそ、面白い組み合わせができるんですよ。楽屋うちでは反目しあってる落語家同士を組み合わせると、『てめぇなんかに負けねぇ』って、面白い芸のけんかを見せることができるんです」  思い描くのは、「大東京落語まつり」。そのために、東京だけでなく地方での落語の活性化を願う。「できればね、何チームかに分かれて地方を回るの。誰かが北海道を回っていたら、他の誰かは東北地方を回るとかね。耕して、実がなったら、みんなで分配する。そして、いずれは『大東京落語まつり』ができたらね。そのために、今は種まきをしてるんだよ」  そこには先代のかばんを持って、3カ月で47都道府県をついて回り、テレビで人気者になった師匠が行く先々で落語で笑いを生み出す姿に触れてきたことが根底にある。  「落語への恩返しって一番はうまくなることなんだけどさ、大師匠の三遊亭圓生にはなれっこない。師匠も『うちの師匠にかなう人はいない』って言ってましたし。だから、わたしはプレイングマネジャーとして落語界に足跡を残そうと思ってね。テレビで売れた分、なまけたし、病気もしたし、だからプロデュースに力を入れてきたの。あと10年は頑張りたいところだね」  プロデューサーを買って出るだけあって、後輩へのまなざしは熱い。古希を迎えた今、若い世代に思うところもある。  「この年になって気がついたら、僕らより上で師匠と呼ぶ人は一握り。年上でも“兄さん”

続きはこちら

(2020/07/25)