外岡秀俊の「コロナ 21世紀の問い」(14) 世界第3の感染者数インドにみる「経済再開」と「防止策」(J-CASTニュース)

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 インドの新型コロナの感染者が2020年7月17日、百万人を越えた。百万人突破は米、ブラジルに次いで3番目だ。3月下旬、全土に「世界最大の都市封鎖(ロックダウン)」を発動したインドで、なぜ今になって感染が急拡大したのか。「経済活動再開」と「感染防止策」の両立は、かくも難しい。 ■世界最大のロックダウンを実施したが  インドのモディ首相は3月24日午後8時からテレビに出演し、緊張した面持ちで全国民に呼びかけた。首相は、その2日前から実施していた「日中14時間の外出自粛」への協力に感謝したあと、さらなる措置が必要だと訴えた。  「ソーシャル・ディスタンシングだけが、このパンデミックに打ち勝つ選択肢だ。今夜零時をもって、全インドは完全な都市封鎖に入る。友よ、国民よ、21日間、家に留まってほしい。この21日間は死活的だ。もしこの21日を踏みとどまることができなければ、この国やあなた方の家族は21年前に逆戻りし、多くの家族は永遠に破壊されるだろう」  両手の身振りを交えながら、白髪白髯のモディ首相はそう熱弁をふるった。演説では、「ともかく、家の境界を越えないでほしい」と繰り返し、古代叙事詩「ラーマーヤナ」に出てくる「結界」を引き合いに、「その先に出れば、コロナという災いが待ち受けている」と警告した。  もちろん、モディ首相はその演説で、必需品の供給は確保するといい、都市封鎖で経済的な打撃を受ける困窮者には、小麦などの優先割り当てをすると言及したが、実施は演説開始からわずか4時間後のことだ。世界第2の人口大国にいる13億人は、こうして厳格なロックダウン下に置かれることになった。  3月24日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、モディ首相の演説後にインド内務省はロックダウンに伴う「ガイドライン」を出し、詳細を明らかにした。それによると、国防、警察、財務など主要機関を除く全公館や役所、公園、学校、寺院などが閉鎖される。医療機関やメディア、インターネットに関わる業種も例外とする。さらに空路、鉄路、道路も閉鎖され、必需品の運搬や消防、警察、治安などだけが通行を許される。  国民の暮らしにかかわる分野では、食料品店、薬局、ガソリンスタンド、銀行や、食品など必需品の配達も認められる。しかしそれ以外のレストランや店舗などは閉鎖になる。また、葬儀では参列者が20人未

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(2020/07/25)