中国洪水危機…ダム緊急放流で下流の村が水没…“遊水地”に20万人居住(FNNプライムオンライン)
【リンク先抜粋】
20日午前8時半ごろ王家ダムの放流が始まると、水は激しい勢いで下流に流れ込み、中国メディアによると24時間後には遊水地内の大部分の農地や道路は水に沈み、水没した村の水深は3メートルほどまでに達していた。大多数の住民が住む高台も水に囲まれ、孤立状態となった。
衛星写真を見ると王家ダムのすぐ下流付近のエリアで水が増えたのが一目瞭然だ。中国中央テレビによると、7月15日の時点では水の面積が249.1平方キロメートルだったのが7月20日には510.6平方キロメートルまで増えた。
赤色の部分が水の面積が拡大したエリアで、およそ261.5平方キロメートル。琵琶湖の4割ほどの面積が5日間で一気に増えたことになる。
中国中央テレビは、高台に取り残され孤立状態にある住民に取材し、「事前に通知を受け物資を準備したので、食べ物や飲み物には困っていない」「放流は生活に一定の影響は与えるが、みんなの心理状態は良い方だ」などと、住民らが放流について理解を示しているような声を伝えている。
さらに中央テレビは、避難を余儀なくされた遊水地の住民について、「大局を念頭に置き、みんなのために家を捨てた」などと英雄視するようなトーンで報道している。また、孤立状態の高台住民についても「彼らは決して孤独ではありません。なぜなら彼らの背後には国家があるからです」などと、“愛国モード”で関連のニュースを伝えている。放流によって家や生活の糧を失った人たちの不満を抑えようという狙いがあるとみられる。