全員3年の天理がコールド発進「僕ら挑戦者」/奈良(日刊スポーツ)

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<高校野球奈良大会:天理13-1生駒>◇24日◇2回戦◇佐藤薬品スタジアム 昨秋の近畿王者・天理が5回コールドの圧勝発進を飾った。ベンチから下級生の主力を外し、登録20人全員が3年の軍団で、主将の1番下林源太三塁手、控えから背番号6に“昇格”した8番江口巨樹遊撃手が本塁打を放った。ベンチ外5人を含めた25人の3年生が、文句なしのスタートだ。 江口が口火を切った。1回表2死一、二塁。カウント3-1から内角高めにすっぽ抜けたスライダーを、左越え3ランに仕留めた。「ボール球? そうですね。でも、そこまで打って点を取れてなかったので」。敵失、2暴投と相手ミスで3点奪った後のチーム初打点。自身公式戦初本塁打となる“大根切り”を三顔で振り返った。 続く9番田中輝希二塁手が四球を選び、今度は下林。右中間に2ランを放った。「チームのために仕事がしたかった」と公式戦6本目の一発を喜んだ。 特別な夏だ。コロナ禍の中、奈良独自大会は当初「各校1試合限定」「2時間制」と紆余(うよ)曲折を経て、トーナメント制に落ち着いた。それでも、優勝の先に甲子園はない。奈良県高野連は3年主体のメンバー構成を“要望”し、天理は応じた。 「例外的な構成ですが、3年だけというのもいいかなと思いますね。もちろん8月5日(決勝戦)に残るため、勝つために選手を起用しますが、レギュラーの影に隠れていた江口が打ってくれたり…」とプロ野球元近鉄の中村良二監督(52)は言う。今大会前の練習試合は3試合だけ。履正社、智弁和歌山、報徳学園という強豪相手のカードが雨で次々流れた。「今日まで1番ドキドキしてたんは、僕ら(スタッフ)です。選手の成長は、対外試合じゃないと確認できないのに、全然こなせなかった。いや、本当にようやってくれました」と3年生軍団に頼もしさを感じる。 センバツ代表校として“夏の甲子園”は決まっている。「でも、僕らは挑戦者。近畿王者と言っても(昨秋の)奈良大会は優勝できてません。だから、奈良で1番強いチームになって、甲子園に行きます」と下林主将。熱中症対策で導入した「白のスパイク」もお披露目。「ウチの(白基調の)ユニホームに、似合うでしょ?」と笑う中村監督の下、天理が夏の白星も重ねていく。

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(2020/07/24)