西武与座がプロ初勝利「殻を破る」念じつつ力投(日刊スポーツ)
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<西武3-2ロッテ>◇23日◇メットライフドーム
海の日に海人が輝いた! 西武のサブマリン与座海人投手(24)がプロ初勝利だ。初回にいきなり2失点。だがそこから粘りの投球で5回6安打2失点とまとめた。川越誠司外野手(27)のプロ初本塁打や味方の好守にも助けられ、今季5試合目でうれしい1勝。勝利投手の権利まであと1アウトで交代となった前回12日ロッテ戦の雪辱も果たした。
【写真】ロッテ安田を中飛に仕留めグラブをたたく西武与座
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同じ過ちは犯さない-。3-2とリードした5回2死。4番安田を迎えた場面で、与座のボールが勢いを増した。この日はずっと120キロ台だった直球が、初球130キロ、2球目で最速の131キロをマーク。「2つアウトを取れて、ここから締め直すじゃないですけど、自分をもう1度奮い立たせて投げました」。最後は127キロシンカーで安田を中飛に打ち取り、小さくガッツポーズを繰り出した。
「もうひと殻破りしないといけないと思って『殻を破る、殻を破る』と思いながらずっと投げてました」。初回に2点を失っても、その後も毎回のように走者を出しても、強い気持ちを持ち続けた。3回には安田の強烈なライナーが顔面付近を襲ったが、体を倒しながら必死にもぎ取った。
大先輩の助言も効いた。勝利投手の権利まであと1死で交代となった前回登板後、一度登録を抹消され、ファームで調整した。練習前にロッカー室で松坂と話す機会があり「点差があっても気持ちは0-0のつもりで投げるように」とアドバイスされた。この日は「(最後まで)気持ちの波が少なかったです」と感謝した。
スポットライトを浴びる野球人生ではなかった。沖縄尚学での高校時代、新チームになった時は投手陣の3、4番手。「(周りに)同じタイプしかいない」という比嘉公也監督との会話からヒントを得て、腕を下げてサイドスローにする決意を固めた。岐阜経大(現岐阜協立大)で下手投げに転向する下地となった。同監督は「彼はずっと日の当たらない選手だった。それがプロですから。夢がありますよね。1番頑張ってほしい選手の1人です」という。
プロ入り後もトミー・ジョン手術を経験し、育成選手にもなった。「ほんと長かったのひと言ですね」とホッとした表情を見せた与座。今後は「1つ1つ勝利を積み重ねる、貯金を作れるピッチャーになりたい」。ま