太陽に似た恒星を周回する2つの系外惑星の直接撮影に成功(sorae 宇宙へのポータルサイト)

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Alexander Bohn氏(ライデン大学)らの研究グループは、ヨーロッパ南天天文台(ESO)の「超大型望遠鏡(VLT)」に設置されている観測装置「SPHERE」を使った観測により、南天の「はえ(蝿)座」の方向およそ300光年先にある恒星「TYC 8998-760-1」を周回する2つの系外惑星「TYC 8998-760-1 b」および「TYC 8998-760-1 c」の撮影に成功したことを発表しました。研究グループによると、太陽に似た恒星を周回する複数の系外惑星が直接撮影されたのはこれが初めてだといいます。 Bohn氏が「太陽のとても若いバージョン」と表現する主星のTYC 8998-760-1は誕生してから1700万年ほどしか経っていないとみられる若い恒星で、質量は太陽とほぼ同じとされています。ただ、今回撮影された系外惑星の質量は太陽系の惑星よりもずっと大きく、TYC 8998-760-1 bは木星の11~17倍、TYC 8998-760-1 cは木星の5~7倍の質量があるガス惑星と考えられています。 また、木星は太陽から約5天文単位(※)、土星は約10天文単位離れた軌道を周回していますが、TYC 8998-760-1 bは主星から約160天文単位、TYC 8998-760-1 cは約320天文単位離れた軌道を周回しているとされており、主星から遠く離れているという点でも太陽系とは異なります。 ※…1天文単位=約1億5000万km。太陽から地球までの平均距離に由来する 研究グループでは、ESOが建設を進めている「欧州超大型望遠鏡(ELT)」や来年打ち上げ予定の「ジェイムズ・ウェッブ」宇宙望遠鏡などによる観測を通して、2つの系外惑星が最初からこの軌道で形成されたのか、それとも別の軌道から移動してきたのかを確かめることや、さらに小さな系外惑星の検出、大気の詳細な観測などが行える可能性に期待を寄せています。研究に参加したMatthew Kenworthy氏(ライデン大学)は「生命を支え得る環境を探す上で、系外惑星の直接観測は重要です」とコメントしています。

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(2020/07/23)