五輪の夢を追う異色の看護師ボクサー コロナ禍の医療最前線でも格闘 患者らに「勝利を届けたい」(産経新聞)

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 来年に延期された東京五輪の開幕まで23日で1年となった。埼玉県所沢市の西埼玉中央病院で看護師として勤務する津端(つばた)ありささん(27)は、ボクシング女子ミドル級で出場を目指す異色のボクサーだ。新型コロナウイルスの感染拡大で逼迫(ひっぱく)する医療の最前線で闘う日々。夜勤を伴う変則的な勤務の中で黙々と練習に励む。支えてくれる人たちに「感謝の気持ちを示したい」。五輪の夢は決してあきらめない。(端迫雅俊、大渡美咲)  ボクシングを始めてわずか2年で代表切符獲得の最有力にまで上りつめた。171センチの長身を生かし、高校まではバスケットボールの選手。ダイエット目的で平成30年秋にボクシングジムの門をたたいた。  恵まれた体格を生かしてめきめきと実力をつけ、昨年10月のデビュー戦となった全日本選手権で優勝、夢にも思わなかった東京五輪は現実的な目標となった。  3月の五輪アジア・オセアニア予選では敗退、5月に予定されていた世界最終予選への派遣は見送られる方針だった。だが、五輪延期で世界最終予選も後ろ倒しに。日本ボクシング連盟は津端選手の伸びしろを考慮し、最終予選に派遣する方針に変更。1年延期がチャンスをもたらした。  「未熟な部分もあって、改善しかない状態なので、伸びしろはある。これから、レベルアップできるかが大きい。貴重な時間をもらったと思う」  5年前に看護師として働き始めた。現場で経験を積む中で、新型コロナウイルスが日本列島を襲った。勤務する病院では、コロナ患者を受け入れていないが、感染リスクを考慮した勤務体制が続く。「発熱症状がある患者に対しては、感染リスクも考えて防護服を着用して対応しないといけない場合もある」という。  首都圏を中心に感染者は増加しており、勤務実態はさらに厳しくなっている。「発熱患者に付き添う看護師は、(リスク回避のため)他の患者に接触することはできない。その分のしわ寄せで、1人が受け持つ患者数は多くなっている」  不規則勤務の合間を縫って、練習に励む日々だ。感染拡大後は、これまで行ってきたジムでのトレーニングをやめ、病院の体育館で換気やマスクをしながら汗を流す。ボクシングに集中するという選択肢もあったが、「ボクシングがあるから看護師を頑張れるし、看護師をしてるからボクサーとしても頑張れる」。看護師長や同僚らが、ボクシングをしやすい

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(2020/07/23)