転校の帝京長岡・西村、欲捨てて5安打9打点/新潟(日刊スポーツ)

【リンク先抜粋】
<高校野球新潟大会:帝京長岡27-0加茂農林(5回コールド)>◇23日◇2回戦◇長岡市悠久山球場 【写真】三塁側ベンチから戦況を見つめる帝京長岡・芝草監督(左) 帝京長岡が加茂農林を27-0の5回コールドで下した。浦和学院(埼玉)から転校の西村俊亮(3年)が6打数5安打9打点と大活躍。規定により1年間公式戦に出場できず、今大会が最初で最後の公式戦、かけた思いを数字で示した。4月就任の芝草宇宙監督(50)は初陣初勝利となった。    ◇   ◇   ◇ 塁上から三塁側ベンチのチームメートが沸き立つ光景を5度、目にした。「練習していたことを出そうと思った」。帝京長岡・西村は成果を感じ取った。 1回表2死からの右前打を皮切りに5安打9打点の荒稼ぎだ。2回表は2死一、三塁から中前に2点適時打。2度打席が回ってきた3回表は投手強襲の2点適時打と、走者一掃の右翼線3点適時三塁打で、この回は合計5打点。4回表は中越えの2点適時二塁打をマーク。本塁打が出るとサイクル安打だったが、欲は捨てた。「雑な打撃をすると次に響く」。試合前に自校で行った打撃練習から中堅方向を意識していた。5回表の最終打席は中飛に終わったが、やるべきことを貫いた。 「(無観客で)声援がなかったので、あまり緊張しなかった」と笑う。この試合が高校デビュー戦だ。浦和学院で公式戦ベンチ入りはない。一昨年、帝京長岡に転校。規定で昨年は公式戦に出場できなかった。デビュー戦になるはずだった今年の春季県大会は、新型コロナウイルスの影響で中止。今大会は甲子園にはつながらないが、すべてをぶつける最初で最後の大会になった。 芝草監督は「闘争心を出してくれた」とたたえた。本来は捕手だが、この日は田中大地(1年)にマスクを譲って三塁に入った。「捕手のときより声を出しやすい」。スタメン7人が1、2年生の若いチーム。ホットコーナーから声を絶やさず、盛り上げた。 「勝って次に向かうというのがうれしい」とトーナメントの醍醐味(だいごみ)も実感できた。「目指すのは優勝」。ため込んだ力を出し切るため、最後のステップまで試合を重ねることを誓った。【斎藤慎一郎】

続きはこちら

(2020/07/23)