阪神矢野監督「悔しい」主将糸原骨折も執念引き分け(日刊スポーツ)
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<阪神3-3広島>◇22日◇甲子園
3時間46分のロングゲームを終えて甲子園のスタンドから温かい拍手が起こった。矢野阪神が執念で今季初のドローに持ち込んだ。2-3と1点を勝ち越されて迎えた9回2死二塁。近本が広島菊池保の3球、136キロフォークに食らいついた。甲子園の雨を切り裂いた鋭い打球は右翼線に転がり二塁走者が生還。不振から2試合連続でスタメンを外れていた男が、チームの負けを打ち消した。9回2死からの反発力に指揮官もうなずいた。
「悔しいですね。でも全員で引き分けに持ち込めたということは、僕たちが目指すところ。こういうような気持ちでいれば、どんな試合でもいけるんだっていうのもあらためて感じている」
敗色ムード濃厚だった。1点リードして迎えた9回1死二塁の場面。三塁手大山が長野の三ゴロを一塁へまさかの悪送球。ボールは一塁手陽川のミットの上を通過。無情にも一塁側カメラマン席に飛び込んだ。これで二塁走者がホーム生還。さらに1死一、二塁でスアレスが代打会沢に勝ち越しの左前適時打を献上。守備のミスが敗戦につながるかに思われた。
土壇場でドローに持ち込んだ矢野阪神だが、心配のタネがある。この試合まで12試合連続ヒットと絶好調だったキャプテン糸原が途中交代した。5回裏1死の第3打席で代打北條を送られてベンチへ。試合後に球団から「右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折」が発表された。キャプテン不在で戦うことが確実になった。
23日には今季初めて藤浪が1軍のマウンドに上がる。矢野監督は「悔しいですけど、負けなかったというところに意味があると思う。打線の援護は早い回にしてほしいし、今日みたいに全員で戦っていきたい」と変わらぬ姿勢を貫く。日本シリーズに出場した14年以来となる6カード連続勝ち越しなるか。藤浪の力投と主将不在の打線がカギを握る。