人気がヒートアップする、英国産スパークリングワイン(Forbes JAPAN)

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Forbes JAPAN本誌で連載中の『美酒のある風景』。今回は6月号(4月25日発売)より、「ルイ・ポメリー イングランド」をご紹介。トレンドを受けて、大手シャンパーニュメゾンもイギリス南部に畑を購入し、スパークリングワインの製造に参入し始めている。その代表格といえる1本だ。 2018年の英国産ワインの生産数は1560万本(英国環境・食料・農村地域省調べ)。これは世界のワイン産出に鑑みればトップ20にも入らない小さい数字だが、同じくワインの消費量では世界で6位にランクインする。また日本との比較においては、生産量は日本の20分の1程度だが、消費量は4倍ほど。つまり英国はワインの一大消費国なのである。しかしながらここ数年、この生産数が増加する傾向にあるのだという。 その背景には皮肉なことに気候変動があった。地球温暖化により、イギリス南部の気温が上昇した結果、ブドウ栽培に適したテロワールへと変化し、ブドウの栽培面積が拡大しているのだ。その総生産の7割弱を占めているのがスパークリングワインだが、これは英国南部が仏シャンパーニュ地方と似た石灰質土壌であるということと、シャンパーニュの輸入量においてアメリカに次いで世界2位という英国人の“泡”好きに依拠しているものだろう。 そのトレンドを受けて、大手シャンパーニュメゾンもこの南部に畑を購入し、スパークリングワインの製造に参入し始めており、この「ルイ・ポメリー イングランド」はその代表格といえる。 ポメリーとはシャンパーニュ史上初めてブリュット(辛口)のスタイルを造り出した老舗メゾン。創業以来、200年に及ぼうとする歴史の中では欧州各王家との関係も深く、日本の皇室でも大正・昭和・平成・令和とそれぞれの天皇即位を祝う饗宴の儀で用いられた由緒正しきシャンパーニュである。そのポメリーがプロデュースしたスパークリングワインとは果たしてどんな味わいなのだろうか。 「ドサージュ(補糖)も8g/Lと適度だし、すっきりとした辛口のスタイルは食前から食後まで使いやすいですね」と、語ってくれたのはリヨン料理店「ルグドゥノム ブション リヨネ」でオーナーシェフを務めるクリストフ・ポコ氏だ。 「実はリヨンは女性シェフを数多く輩出している地域で、その料理の根幹はメール・リヨネーズ(リヨンのお母さんたち)と呼ばれる女性料理人たちの創意工夫にあり

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(2020/07/19)