藤井マジック 将棋界を震撼させる驚異の成長力(産経新聞)

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 【藤井時代 最年少棋聖】  「すごい人が出てきたという感じ…」  16日夜、第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第4局が行われた大阪市福島区の関西将棋会館。対局開始から10時間以上にわたる大熱戦の末、初防衛に失敗した前棋聖の渡辺明(36)=棋王・王将=は、17歳11カ月で初戴冠(たいかん)を成し遂げた目の前の高校生棋士、藤井聡太の底知れぬ強さに慄然とした。 【写真】負けて頬にバツ印を書かれた幼少時の藤井新棋聖  渡辺は歴代5位のタイトル獲得通算25期で、永世竜王と永世棋王の資格を持つ。初タイトル獲得から約15年間、1冠以上を保持し続けている現役最強とされる棋士だ。タイトル戦でもストレート負けはなく、年下に敗れたこともない。  今シリーズは1勝3敗とストレート負けを避けたが、初めて年下に苦杯をなめた。渡辺はブログで第4局中の心境をこう記した。「手付き、仕草、息遣いなどで相手が形勢をどう判断しているか、なんとなく分かるようになりますが、自信ありという感じで(中略)指されて、そこでこっちも手が止まったので、この将棋は負けたなと覚悟しました」  14歳2カ月という最年少でプロ棋士となったばかりの藤井が将棋界を震撼させたのが、平成29年春、インターネット放送局「AbemaTV」(現ABEMA)で配信された非公式戦の「炎の七番勝負」だ。当時四段の藤井が九段の羽生善治(49)=当時3冠=らトップ棋士7人と対局。「2勝できれば」と予想されていたが、学生服の藤井は勝ち星を重ね、最後は羽生にも勝ち、6勝1敗で棋士たちを驚かせた。  「全敗する可能性もあると思った。とても自信になった」。藤井は素直にこう振り返っている。  藤井は30年2月、朝日杯将棋オープン戦準決勝で羽生との初の公式戦にも勝利。羽生は「若い世代が台頭し、新しい戦い方を取り入れていかなければいけないと痛感した」と舌を巻いた。昨年の王将戦挑戦者決定リーグで敗れた際には、「一手一手に読みが入っている印象」と、藤井の確実な成長を認めた。  対局相手が予想もしていないような絶妙手を中終盤で繰り出し、数々の逆転劇を生み出す-。いわゆる「羽生マジック」だ。同じような意味合いで、藤井が指す手は「みんな良く見える」と話す棋士もいる。AI(人工知能)さえ候補手に挙げない予想外の指し手で勝ち筋を見つけ出す藤井。棋聖戦第4

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(2020/07/18)