行楽客が牛に体当たりされ死亡 国家公園に賠償命じる=士林地裁/台湾(中央社フォーカス台湾)

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(台北中央社)台北市北部の陽明山国家公園で遊歩道を散策中、野生の牛に体当たりされて死亡した女性の遺族が国に約746万台湾元(約2700万円)の賠償を求めた訴訟で、台湾士林地方法院(地裁)は先月末、遊歩道の設計に欠陥があったとして、同公園を管理する陽明山国家公園管理処(陽管処)に合計約396万元(約1400万円)の支払いを命じる判決を言い渡した。 士林地裁によると、女性は2018年8月11日、陽明山の草原に設置された遊歩道を歩いていたところ、牛に体当たりされて転倒し、けがを負った。病院に搬送されたが、転倒に起因する脳内出血などで同26日に死亡した。 4人の子女は、草原一帯には昔から牛がおり、人を攻撃する可能性があったにもかかわらず、遊歩道の両脇には簡素なロープ柵が渡されていただけだったと主張。陽管処は事件発生後、頑丈なステンレス柵に取り替えたと指摘し、従来の柵に安全上の欠陥があったからだと訴えた。 一方の陽管処は、同処に野生の牛を管理する責務がないことや、警告の立て札を立て、定期的な巡回もしていることを強調。柵や管理に落ち度はなく、あくまでもアクシデントだと主張した。 判決では、同地ではこれまでにも複数回類似の事件が発生し、国が賠償した前例があったと指摘。陽管処は牛が行楽客を攻撃することを予想できたとの認識が示され、柵に欠陥があったとする遺族の主張が受け入れられた。 賠償金の内訳は、遺族のうち2人に各75万元(約270万円)、もう2人に各100万元(約360万円)、そのほか医療・葬儀費などとして約46万元(約170万円)。被告が判決を不服とすれば上告できる。 (蕭博文/編集:塚越西穂)

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(2020/07/18)