読書が算数の学力に影響?―読書量と学力の関係を考える(ベネッセ 教育情報サイト)

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図1は、読書量と学力の「変化」の関係をみたものです。ここでの学力変化とは、家庭学習教材を受講している会員に対して定期的に実施している「実力テストの偏差値」(国語、算数、社会、理科の4教科について、履修範囲の学習内容を習得しているかを確認するために実施されるテストで、平均80点程度になるように設計されている)の2時点(小学5年生42,696名の2016年8月から2017年12月までの学力変化※調査終了時は小学6年生)の差を意味しています。 結果をみると、読書量が多い子どもほど、学力を伸ばしていることが分かりました。読書量の「多」い子どもは、平均で「+1.9」偏差値を上げているのに対して、「少」ない子どもは「+0.9」、「無」しの子どもは「-0.7」と偏差値を下げていました。この変化をわずかなものと捉える見方もありますが、集団の偏差値平均は大きく変わりにくいという特徴をふまえると、一定の変化があるものとして捉えることもできます。分析と併せて行った差の検定でも、有意な違いが確認されました。 ただ、冒頭でも述べたように「読書量が多い子どもほど、学力を伸ばしている」という結果について、「因果関係が逆で学力が高い子どもほど読書量が多いだけでは?」といった意見もあります。そこで初期時点(2016年8月時点)の学力偏差値と読書量の関係をみてみました。すると、差は小さなものではありますが、初期時点では読書量「無」しの子どもほど、学力が高く、読書量が「多」い子どもほど学力が低いという意外なデータがみられました。これは今回の分析が、電子書籍の読書履歴を対象にしたものであることや、サンプル数が非常に多いこととなどが関連していると思われますが、いずれにしても読書量が多い子どもほど学力が高い(あるいは、学力が高い子どもほど本を多く読んでいる)という結果ではありませんでした。紙の書籍による読書でも同じ傾向が確認されるのかについては追加分析が必要そうです。

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(2020/07/18)