藤井棋聖「探究心持って」師匠からは最年少2冠指令(日刊スポーツ)
【リンク先抜粋】
史上最年少の17歳11カ月で将棋タイトルを獲得した藤井聡太棋聖(17)が17日、第4局が行われた大阪市の関西将棋会館で一夜明けの心境を語った。
【写真】マイクを両手持ちして記者の質問にこたえる藤井聡太新棋聖
師匠からは「2冠」への激励を受けたことを明かした藤井は「これからも探究心を持って臨みたい」と決意を語った。2勝0敗とリードする王位戦7番勝負、竜王、王将と、本年度は最大4冠獲得の可能性があり、最年少4冠に挑戦する。
◇ ◇ ◇
快挙達成から一夜明けた大阪市の関西将棋会館。午前9時、和装から一転、ネクタイにスーツ姿で登場した藤井は、両手に「探究」と揮毫(きごう)した色紙を持ち、笑顔を見せた。
会見では「タイトルは目指していたが遠いものだった。棋士になって成長できたのが今回の結果につながった」と喜びを語った。昨夜は午前0時に就寝し、午前6時に起床。「普段通り、すんなりと寝ることができた」。激闘の疲れがとれたのか、その表情は晴れやかだった。
渡辺2冠との激戦を制し、師匠の杉本昌隆八段(51)と会見を終えると、タクシーで同会館を後にした。前夜は師匠の喜ぶ顔を見て、うれしくなった。師匠からは“新指令”もあった。「非常に喜んでいただいたと思います。先日、竜王戦で師弟戦があったんですけど、『竜王戦もがんばってね』と言われました」と明かした。
6月の第33期竜王戦3組ランキング戦決勝で、師匠を破り、史上初の「4期連続優勝」の新記録を達成した。弟子入りから7年、前回に続いて2度目の師弟対決を制し、成長ぶりを示す「恩返し」を果たし、決勝トーナメントに進出した。初タイトル獲得直後の師匠からの激励だった。
竜王戦の前には棋聖のタイトルホルダーとしての新たな戦いが始まる。1日に開幕した王位戦7番勝負で木村一基王位(47)に挑戦している。第2局を終えて2連勝とリードする。第3局は8月4日から神戸市で始まる。2冠を目指す高校生プロは「いい内容の将棋を指したい」と意気込んだ。
王位戦、竜王戦、前期リーグで残留した王将戦、本年度は最大4冠までの獲得の可能性がある。最年少の14歳2カ月でプロ入り後、無敗で最多29連勝など数々の新記録、最年少記録を達成してきた藤井は、複数タイトル獲得でも最年少記録に挑戦する。
羽生善治九段が持つ最年少2冠は21歳11カ月。最年少4冠