外出自粛、巣ごもりで注目 電子図書館の需要高まる 浜松、磐田、熱海市で導入 蔵書数やコストに課題(@S[アットエス] by 静岡新聞SBS)

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言や外出自粛の影響を受け、パソコンやスマートフォンで利用できる公共図書館の電子図書館サービスが注目されている。浜松市など静岡県内で導入済みの3市の図書館でも貸し出しが伸びているが、蔵書の充実やコスト面など本格的な普及には課題も多い。  「今回のように長期間、市民が図書館に足を運べないことは、過去になかった。電子図書館があったので、貸し出しが完全にストップする事態は避けられた-」。浜松市立中央図書館の高瀬理子館長は4、5月の26日間に及んだ休館を振り返った。  同市の「はままつ電子図書」は、4月に246件だった貸し出し件数が5月には808件に増加した。1月にシステムの運営企業が変わり、単純比較は難しいが、昨年の4月(110件)と5月(495件)と比べても多い。市は9月までに約480点の書籍を追加する。  熱海、磐田両市の電子図書館も、それぞれ2倍前後の増加になった。熱海で電子書籍の絵本を借り、妹とタブレット端末で読んだという森田葉名さん(市立熱海中2)は「紙の本が好きだけど、電子書籍もきれいで使いやすい」と語る。  ただ、浜松市の状況を見ると、市立図書館全24施設の紙の書籍や音楽ソフトなどの貸し出しは、休館があった5月でも約13万9千点と、電子図書館に比べ圧倒的に多い。人気作家の新作文芸書などの電子書籍化が進んでいないことや、導入コストが紙の書籍に比べ割高な点などが壁で、他自治体でもまだ補助的なサービスとの位置づけにとどまる。  専修大文学部の野口武悟教授(図書館情報学)は「電子図書館は、仕事が忙しくて来館できない人や障害のある人が利用しやすい。非来館型なので感染防止のメリットもある」と話す。その上で「今後は来館者の多様なニーズに合わせて、通常と電子両方のサービスを選べるようになっていくのでは」と推測する。  <メモ>電子図書館はデジタルデータで作成された電子書籍をインターネットで検索や貸し出し、返却が可能。公共図書館では、出版社が提供する文芸書や実用書をシステム運営企業経由で購入したり、一定期間の利用権を得たりして導入する場合が多い。電子出版制作・流通協議会の調査では、全国で電子図書館サービスを実施しているのは94自治体。図書館流通センターによると、導入館の5月貸し出し実績は8万5392件で、前年同月から

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(2020/07/17)