コロナ感染者の海路搬送訓練 海保と消防、医師ら症状別収容手順確認 奄美市(南海日日新聞)

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 鹿児島県奄美群島での新型コロナウイルス感染者確認を念頭に、奄美海上保安部と大島地区消防組合消防本部などは15日、奄美市の名瀬港観光船バースで感染症患者の洋上搬送訓練を実施した。6月に続き2回目で、行政や医療など関係機関から約50人が参加。救急車から巡視船への運び入れ、運び出しと船内での収容を実践し、安全で迅速な搬送方法を検証した。  訓練は、離島間や県本土などへの搬送に悪天候で航空機が使用できず、奄美海保の巡視船あまぎ(1300トン)で搬送する想定。感染者を救急車から船内へ移すため、症状に合わせた3種類の運び入れ手順を実践し、必要な感染対策などを検証した。  軽症や中等症の場合、感染者は搬送用バッグに収容された状態で、海保職員らがタラップから船内に運び込む。重症の場合は、感染者に人工呼吸器など医療機材を取り付けた状態で運び入れるため、感染者を担架に乗せたままタラップを滑らせ、船側からロープで引き上げる。  潮位などの影響でタラップが急勾配になり、重症者の運び入れ時に安全が確保できない場合を想定し、同消防本部のはしご車を使った方法も試行。いずれも搬送先での感染者運び出しを想定し、救急車への引き継ぎまで一連を実践した。  このほか、船内での感染者収容については、収容環境や医療機材の設置場所、医師、看護師らの配置などを確認。訓練後は、意見交換会で互いの見解を出し合い、課題を洗い出した。  訓練を見守った県立大島病院救急救命センターの=間辰雄センター長は「ほかの離島や県本土でも訓練し、情報を共有しておくことが大切」、奄美海保警備救難課の上村邦博課長は「各機関が持つ知識や技術を提供し合い、地域独自の搬送マニュアルを作成、共有できるのが理想」と語った。

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(2020/07/16)