「海外渡航移植なくなる日を」米国で心臓移植を受けた青山環ちゃんの父の願い(産経新聞)

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 改正臓器移植法の本格施行から17日で10年たった。国内で移植を待つ患者は多く、命をつなぐために海外での移植を模索する動きも続く。「目標は僕らの団体が無くなること」。海外渡航移植を考える患者や家族らの相談・支援にあたる非営利団体「トリオ・ジャパン」(東京)の青山竜馬会長(40)はそんな思いを胸に活動を続けている。  青山さんの次女、環(たまき)ちゃん(6)は1歳になる前、重い心臓病「拡張型心筋症」と判明した。双子の姉、菫(すみれ)ちゃんが急性心不全で亡くなったのを受けて実施した検査で分かった。  拡張型心筋症は、心臓の筋肉が弱まってポンプ機能が低下し、血液を十分に全身に送り出せなくなる病気だ。進行すると呼吸困難のほか、心不全などにもつながることがある。  治療のため当時住んでいた北海道から大阪に転居。大学病院で入院治療が始まったが、風邪をひいたことをきっかけに容体はみるみる悪化していった。呼吸は乱れ、ぐったりして、食事を食べても吐いてしまう。体重はどんどんと減っていき、つかまり立ちをする気力も失っていった。  「このままでは週末を越せない」。医師からそう告げられ、補助人工心臓の装着に踏み切ったが、容体の回復には至らなかった。未来をつなぐ選択肢として、心臓移植にかけたいと思った。  だが当時、6歳未満の心臓移植は3例しかなかった。チューブにつながれ、ベッドに横たわる娘の命はいつ急変し、その灯が消えてしまうか分からない。「時間がない」。そう感じていた。  海外を目指すことを決意し、米国の病院が受け入れてくれることになったが、手術費などとして必要な費用は約3億2000万円。家族だけで賄うことは到底、不可能だった。  トリオ・ジャパンへの相談を経て、募金活動を行うことを決意。大学時代の仲間らに集まってもらったものの、なかなか本題を切り出せなかった。「協力を断られれば、環の命が否定されることになるのではないか」。恐ろしかった。意を決して打ち明けると友人たちは言った。「やるよ」。  「救う会」が発足し、街頭活動などを展開。募金は半年弱で目標金額に達した。平成28年9月、米シアトルの病院へ。機内では破損が見つかった補助人工心臓のポンプ交換手術が行われるなど危険も伴ったが、到着後まもなく、ドナーが見つかったとの報告を受けた。  その時の気持ちを、どう表現したらいい

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(2020/07/16)